七三
雄英の体育祭が終わり早々にかっちゃん達はヒーロー事務所の職場体験に向かってしまった。かっちゃんとはメールでやり取りしていたので変わらず元気そうだった。数日後職場体験が終わりヒーロー科の皆が学校に再登校する日、私は久々にかっちゃんと再会した。感動的な事なのだ、数日かっちゃんと会わない事なんてなかった。いつものかっちゃんなら職場体験が終わった直後に私に「帰って来てやったぞブス」なんて言いそうなのだが今回は来なかった。その時は疲れたのかな、なんて思ってたのだがそんな理由じゃなくきっと来れなかったのだ。そして私もまだかっちゃんにお帰りと言えてない、言えないのだ。
登校日に久々にかっちゃんと登校している。勿論いつものように手を繋いでだ。私は耐えられなかった。この現状を、現実を受け入れられずにいる。
かっちゃんが七三になってしまったということを。
「ぶぅうふぉ!!!」
「おいい!!!いつまで笑ってやがる!?」
「ぶぅうふぉううう!!!」
「だ、って、ヒィイ!」
「殺すぞ!」
私はかっちゃんにお帰りと言おうとしたがその髪型に私はダメだった。職場体験で七三になって帰ってくるなんて何してきたの?ストパーでも当ててきたの?毎日?流石かっちゃん!笑う事しか出来ない!
「よー!爆豪久々だなぁ!…ぶぅうふぉ!!!」
「切島てめぇもか!!!」
かっちゃんのクラスメイトの赤い髪の男子が声をかけた瞬間に私と同じようにやられた。
「あ、切島君久々ね!」
「代田さん!久々!!相変わらず元気そうだな!!!」
「てか何勝手にお前ら仲良くなってやがる!!」
私と切島君の間に入るようにかっちゃんが怒鳴った。駄目よかっちゃん
「「ぶぅうふぉ!!!」」
七三が攻撃力高いから。今ならセルでも倒せるんじゃないかしら。
「聞けや!!!」
「だって七三…ぶっ!」
「おーお前ら相変わらずだな!」
「あ!上鳴君久々!」
私と切島君の大きな笑い声に金髪のクラスメイトである上鳴君が涌き出てきた。
「電気野郎!てめぇもかよ!!」
彼はかっちゃんがかっちゃんだと気づいていなかったのだろう、怒鳴られたにも関わらず時が止まっていた。
「爆豪?…ぶぅうふぉ!!!」
そして吹き出た。唾がかっちゃんの美しい顔に降り注いだ。
「…お前ら」
「ごめんね、かっちゃん」
「いつの間に仲良くなってんだよ!!」
「ある日にね、偶然出会って話する事が多くなってね。かっちゃんの恥ずかしい事とか黒歴史とかを言う変わりにクラスでのかっちゃんの生活を詳しく詳しく聞いている需要と供給の合った関係さ!」
「「バカ…それを、いったら」」
「かっちゃんの可愛さは皆知っているということさ!ね!かっちゃん!!」
「お前ら、覚悟はいいか?」
「いつでもいいわよ。さ!抱き…痛い痛い痛い!!!」
「やべ」
「逃げるぞ」
「待てやごらぁ!!後で覚えてやがれ!!!」
手を繋がれていたため私はすぐにかっちゃんに捕まり制裁を受けることとなったが私を捨てて二人はそそくさと逃げていった。しかしかっちゃんはみみっちいからクラスで君達は殺されるだろう。ざまぁみろ!
下校時には何故かかっちゃんは元の爆発した髪型に戻ってきたので私の腹筋が爆破されなくて済みそうだ。やっとお帰り、と言ったらかっちゃんはおせぇと照れ臭そうに笑った。つられて笑うと腹筋が筋肉痛になっていた。
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