爆豪勝己の決意
俺には好きな奴がいる。いつからそいつの事が好きになったのか忘れた…本当だ。俺は一緒にいることが多かったせいか俺に臆することなく接してくるアイツに惹かれた。アイツは昔からイカれた奴だ、何を考えているのか全くわからない。ただ言える事はアイツは愛される事に怯えていた。勿論俺にもだ。愛の言葉なんてアイツは受け入れないし捨てるだろう。故に俺の遠回しの言葉もはぐらかして逃げる事が多い。だがアイツは俺に依存していると確信があった。俺がアイツに冷たくすることでアイツは俺の近くにいることが多くなった。甘い言葉をかけないからだろう。だから俺はアイツに冷たくすることにした。俺はめんどくさい事をすることでアイツが俺から離れないようにした。愛の言葉を直接伝えることはアイツにとってタブー故に俺は悩んでいた。幼い頃はとりあえず側に置いておくために冷たくしたが今は、思春期。色々と我慢の限界が近づいていた。
アイツが欲しくて堪らない、クリスマスも何がほしいとか聞いてくるアイツにお前なんて答えたい。抱き締めたい。なんて言ったらアイツはまだ俺を拒絶するのだろうか。
「かっちゃん?どうしたの?」
あたりが俺の顔を除きこんできた。思い耽っていたが今はコイツん家でだらだらしていたことを思い出す。クリスマスだ。あたりは家族と疎遠だそうで一人で暮らしている。とあるクリスマスに一人で過ごしていると聞いた時から俺は俺は家に入り浸った。あたりは普段自分の感情を表に出さないが、珍しく寂しそうに笑っていたからだった。アイツからのプレゼントも普通に受け取るのも歯痒くて一旦棄てて、帰りに回収して帰っている。その事を気づいていたのだろう今回は嫌がらせのように参考書とダンベルなんて糞重たいもん渡してきやがった。今回は受験で使うものなので素直に受け取ることにした。アイツは残念がっていた。本当にこの女の何処がいいんだよ俺。
俺は毎年プレゼントとやらを一応は用意していたが直接渡すことはなかった。こっそりと帰り際に家のどこかに隠して帰っていた。いつもはな
「んでもねぇよ、」
「なんか変じゃない?大がしたいの?大?!」
「黙れ!」
俺の微妙な変化に気づくなら俺の気持ちに気づけ糞!と心のなかで悪態を付いた。今回は直接渡す覚悟をしていた。以前アイツが綺麗だと言っていたネックレスだ。俺はある決意をしていた。コイツに思いを伝える。
「ん?あれ?どうしたの?」
「やる」
「…これ高いやつだよね?なんで、」
高いって知ってんだろうが。わかれよ
「…俺は、」
「待って!当てるから…。そうだ!そうやって私の事を驚かそうとしてるの?それとも今日は私が誕生日とか思ってる?あ、もしかして普段私に冷たくするから今日は素直にってことかな?大丈夫よ!かっちゃんに冷たくされても私はかっちゃんから離れないから安心してね!」
「あたり」
「かかかかっちゃん、今日は本当に変だよ?!それともやっと彼女できた?もしかしてこれも今年は本当は彼女にあげるための練習駄ったり?キャー!!」
「話を聞け!」
暴走を止めないあたりに意を決して俺は手を掴み上げこちらを向かせる。
「嫌っ」
「んでだよ」
そんなに聞きたくねぇのかよ。
「次の言葉を聞きたくない。やめて」
わかってんじゃねぇか。
「俺はな!お前しか…」
「やだ!!かっちゃんまで私の前からいなくなるの?!」
は?と呆気に取られる俺、その隙にあたりは俺の手を振り払い、大した防寒もせず家から出ていった。
「おっおい!」
アイツからの初めての拒絶に戸惑い遅れた。普段ならいつかは帰ってくるだろう、そう思うが無性に嫌な予感がしたので俺は走って追った。
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