土管と桃と大魔王

「デクくーん!!」

「あ、なまえちゃんどうしたの?」
私には幼馴染みがいる。一人は将来結婚をしたいと思うほどに愛してやまない自称彼氏デク君である。彼は所謂努力家タイプでありヒーロー科に見事合格した。私は昔から天才肌だったし個性に恵まれていたので簡単に彼を追いかける形で入学した。彼を悪役から守るために。どうやら効くところによると無個性であった彼はパワータイプの個性が出たとのことだが彼の小動物的なビビり方やリアクションなどとても可愛いからきっと拉致されてしまう。愛玩道具として扱われてしまう!それはならない!彼はマリオでいうピーチ姫で私はマリオだ。彼をクッパから救いだし守る。

「また怪我したって聞いたから助けに来たの!なんだって私はヒーローだからね!!」

「僕だってヒーロー科だからなまえちゃんの事守れるように、な、なるよ!」

「可愛い!大丈夫!!私はそんな柔じゃないわ!それに」

「だからね、なまえちゃん…僕はっ君を」

「テメェ!」
出たと言わんばかりに声を上げた方を睨んだ。もう一人の幼馴染みである爆豪、マリオでいうクッパだ。コイツが今回野外実習でデク君を苛めたのだ。ちなみにそれは今回だけではない。糞腹立つ。しかしコイツとは共通点がいつくかある。天才肌、個性に恵まれている、そして


「ここで会ったが百年目ね!またアンタでしょ?!私のデク君に傷だらけに苛めたの!」

「…だったらどうなんだよ!」

「アンタ昔から好きな子いじめるタイプとは知ってたけど限度あるだろ!」
コイツは昔からデク君に突っ掛かり苛めるのだ、それを私が止めるってのはいつものこと。その時の悔しそうな顔を見て確信した、コイツ、デク君が好きなのだと。


「いつ俺がそいつの事好きって言ったよ!!」

「だってさっきも私のデク君の時に過剰に反応してたじゃない!いいわよねあんたは!同人誌でひっぱりだこじゃないのさ!勝デク?デク勝?くそ食らえだわ!!土管かでっでう投げつけてやろうか?」

「言わせて置けばっ」

「だからなに?デク君が可愛いのは分かるし、独占したいのもわかるわ。でもそれを相手にぶつけるのはよろしくない。」

「なら、独占させてくれんのかよ」
と爆豪は私の目をじっと見た。

「無理。アンタといたらデク君が死んでしまうわ。ストレスで」

「ちげぇ!!」
怒鳴って近くの机を蹴飛ばす。これ教卓じゃない、後で先生にちくっとこ。とにかく素直じゃない。いつもこうだ。素直な私に嫉妬している。ざまぁ。

「机に当たらないでよ。本当にガキなんだから。」

「全部全部お前の頭が悪い!!何でデクなんだよ!」

「可愛いからじゃない!アンタも一緒でしょ」

「だから!」

「金輪際デク君は私が守るわ!!アンタの事ライバルと思ってたけど検討違いだったみたいね。死ね」

「…なら次デクの事守った奴は相手の言うこと聞くってのはどうだ?」

「え、なんでそうなるの?!」

「あんたにそれが務まるかしら。精々見物ね」

「ええええ?!なまえちゃ?!!!」

「お前も覚悟しとけや!」

その後私は怒りを露にした爆豪に敗北し、まさかのデートに誘われた。後彼に告白されたがそれはもう丁重に断りした。何故なら私はデク君と結婚する約束してるからね!!幼稚園の時にね。



管理人様の書く夢沢山みたいと言っていただきありがとうございました!
私なりに解釈して書きました。気づけばBL要素が出てきてしまいましたが結構気に入ってしたりします。デクはなまえが好きだがかっちゃんには敵わないと思い、かっちゃんは一途になまえを思い、なまえはかっちゃんとデクが両思いなのではないかと心の中で感じている構図です。

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