たかじょう。に。

.




大事に大事に守ってきたモンを、自らの手で曝く行為程、罪深い事はないと思う。
かといって他の誰かにこの場所を譲るつもりなんて毛頭ないし、ましてや指一本触れさせる事こそ、絶対に許さないけれど。

この状況に、意思とはまた別のところがどうしようもなく作動しているのが分かって、何をどう美化して繕おうとしても、結局俺もただの男だと実感する。ユリを傷付けてしまえる側の生物で、だからこそ、少しも苦しめたくないとない頭を働かせてここまで来た訳だ。
深く触れたいと思ったことがないと言えば勿論嘘になる。近くに居れば触れたくなる。手と手があたれば指同士を絡めたくなるし、艶のある髪も、柔らかい頬も、潤った唇も、細いまつげにすら、透き通る白い肌全部に触れたい。
俺はユリが好きで、多分、出会った瞬間からこの心をまるごと持っていかれていて、ずっと誰より近くで過ごしていたのに、それでもずっと、ずっと焦がれていた。ユリの全てを自分で染めたいし、俺の全てもユリに捧げたい。喧嘩に明け暮れる日々に身を置いているけれど、元来俺の思想や感情は全てユリの物だ。メンツも、仲間も、大事だけれど、それはある意味、俺達は否が応にも大人にならなければいけなくて、こんな日々を死ぬまで一生続ける事など出来ない、儚い青春の中の話だと理解しているから、頭を馬鹿にして突っ走る事が出来ている。ユリを大事に思う気持ちはそういうものとは全然違う類のもので、彼女の事は一生を懸けて、