お酌するだけでいいから。

事務所の偉い人にそう言われて食事会に連れて来られるのは、これが初めてではない。
嫌な予感がして当たり前だと思う。案の定どう考えても不自然なボディータッチや不必要な質問ばかり。

笑顔を貼り付けてただ時間が過ぎるまで耐える。だけど今日は、そうはいかなかった。



目を覚ますと見覚えのない部屋、重たい意識と動かない身体。

咄嗟にマズいと思って無理矢理身体を起こすと、丁度バスローブを見に纏った男の人がバスルームから出てきた。

間違いなく、今日の接待の相手の人だ。にやりと嫌な笑みを浮かべて近づいて来るその人に身体が震える。



『や、やめてください…』


「事務所の許可は取ってあるんだよ。大丈夫だ。」


『嫌っ、やめて!』