俺の恋人は、俺よりも年上の一般人である。
俺自身は彼女を好きな気持ちに年の差も仕事も関係ないと思っているけれど、彼女が何となくそれを気にしていることも知っている。
最も、付き合い始めた時から考えると随分心を許して甘えてくれるようにはなったけれど、それでも、だ。
彼女の悩みや不安は俺が全部何とかしたいと思う反面、年の差ばかりはどうしようもなくて。じゃあせめてそれが気にならないくらいに俺が頼もしい男になろうと決意して仕事に精を出しても、今度は彼女と過ごせる時間が減って。
志はかっこいいねと天使のように、女神のように笑ってくれた彼女はいつだって誰より1番、とびきり魅力的で。それこそ、俺が仕事の時に会う同じ業界の人達なんかよりよっぽど。一般人といえど、彼女はあまりに美しくて綺麗で可愛くて、一体何に引け目や負い目を感じているのだろうと、まあ見当はつくものの不思議で仕方がない。
ああ、早く彼女を守れるような、安心感も自信も俺があげられるような男になれたらいいのにと、いつだって思う。こんな夜は、特に思う。
ちょこちょこと白湯に口をつけながらぼうっとテレビを見るユリさんを後ろから抱き締めて、ぼうっとそのつむじを眺める。
触れ合った背中は俺よりもちいさくて、少し低めの体温が伝わる。