もう数え切れないくらい限界に達しても、浅い呼吸を繰り返すグクは尚も動きを止める事なく深い所を抉ってくる。



『っあ…』


「ユリ、」



名前を呼ばれて目を開けると、欲に塗れたドロドロの瞳で口角を上げているグク。
その色気はとてもじゃないけど年相応とは思えなくて、恐ろしい程に妖艶で甘美。



『や、グク…っんぁ、ちょっと待って…っ』


「嫌だよ、っ…我慢しなくていいって、言ったでしょ?」


『あぁっ、やぁ…っ!』


「ふ、可愛い。ねえユリ、」


『は、っ…ん、何…?』


「もう一回言って…?っ、俺の、全部が欲しいって。」



私の耳たぶを甘噛みして喉を鳴らして小さく笑ったグクが、いつもより低い声で囁く。



『ん、ぁ…っ、グクが欲しい、グクの全部が、あっ…欲しいの…っ』


「っん、あげるよ。ユリになら何だってあげる、だから…」



今は俺のことだけ考えて



甘く優しい声のまま、だけど苦しさを吐き出すように言葉にされたそれに、息が出来ない程胸が締め付けられる。
同時に、今までと比べ物にならない強さで腰を打ち付けられて、思わず背中が仰け反る。

もうとっくにグクの事しか考えてないのに。
あの人の怖さも、身体の傷も、グクに優しく触れられている時は忘れられる。
自分の人生なんて憂いた事しかなかったのに、グクと過ごす時間は自分が世界で一番幸せだと思える。

人から貰う優しさや愛が、こんなにも暖かいものなんて、グクに出逢って初めて知った。

そんな事を伝える余裕もないまま快感の波に攫われて、ただグクにしがみつくことしかできなかった。