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 ファフナー一つ一つのメンテナンスを終え、休憩室で一息を着いた。
 最近戦闘が多いため整備員が足りていないから、と声がかかったのが5日前。その前はアルヴィスのシステム担当をしていた。
 同じアルヴィスでも、情報分野と物理工学では勝手が違う。慣れないことで疲れが溜まっていた。しかも、それが顔に顕著に表れていたようで整備の先輩たちに気を使われてしまった。

 溜息を吐きながら缶コーヒーを一口飲んだ。なんて自分は無力なのだろう。再び溜息を吐いたと時、視界に知り合いの姿を見つけた。



「・・・・やあ、皆城くん。奇遇だね」
「何しているんですか」



 落ち込んでるのを隠そうと笑顔で返事をした。しかし、皆城くんはそれに気に食わないのか眉間に皺を寄せた。何も言ってこないけど、何か言いたげなのはその表情でわかる。



「何か飲む?」
「いえ、お構いなく」



 会話はそれで途切れてしまった。
 特に私は皆城くんと仲がいいという訳でもない。悪いとも言わないが、正直中学生と成人近くの大人の仲がいいのはちょっとアレだと思うからこれくらいの距離がちょうどいいのかもしれない。
 少々気まずいな、と思った時珍しく皆城くんから私に話しかけてきた。



「苗字先輩はどう思いますか、最近の戦闘を」
「・・・・そうだね。一般論だけど、多すぎるかな?あっちも何か考えがあるはずだと思うよ。でなきゃこんなに襲ってこない」
「やはりそう思いますか」



 皆城くんはそう言って皺を深くし、腕を組んだ。
 大人みたいに気を張ってしまって、なんて思い眉間に軽く指で小突く。すると、驚いた表情の後顔を赤くした。そう言った仕草がまだ子供なんだな、なんて思ってしまい小さく笑ってしまった。



「まあ、思いつめすぎないようにね。君たちは子供だ。責任やら命を背負うとかなんて重すぎる」
「・・・あなたと4つしか違いませんよ」
「15と19じゃ全然違うよ少年。コーヒーもまともに飲めないくせに」



 そう言って私は皆城くんの頭を撫でる。恥ずかしそうにしながらも彼は手を払いのけようとはしなかった。



「無理だけはしないでね」
「あなたに言われたくありません」



 皆城くんはそう言って、失礼しますと足早に去って行った。恥ずかしかったのかななんて思い、残りのコーヒーを一気に飲みきる。彼と話したことで少しスッキリした。

 私は戦えない。責任を子供に押し付けていることを思い出す。
 私も頑張らなくてはと気合を入れ直し整備に向かった。


 
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