パチッと目を開けると、目に入ったのは見慣れた天井だった。
外は薄暗くて、朝なのか夜なのかも分からない。
私、いつ帰ったんだっけ。
そういえば…私、襲われて……
「きゃあぁぁぁ!」
あれは夢だったのか。
痛みがない腕を確かめようと身体を起こすと、私は裸で、しかも隣には…
「だ、誰!?」
「うるせーなぁ…静かに起こしてくれよ」
「え、え、待って…何でいるの?何で裸?なんで、」
パニックになってる私の手を掴んで、そのままベッドに組敷いた。
初めてちゃんと見たその人は、大きな茶色い瞳をもっていて、目鼻立ちもはっきりしていて――――人間離れしてるって言ってもいいくらい、綺麗な顔をしていた。
視界に映る逞しい腕。
何も身に纏っていないからこそ際立つ筋肉と、向けられる瞳にドキリと胸が鳴る。
得体が知れない人なのに。
昨日の、冷たい声が脳裏を掠める。
…あれは本当にこの人だった?
「なんでって?覚えてねぇの?」
「え?」
「あんなにオレを激しく求めてたのに」
「は?嘘よ!」
「忘れたなんてヒドイなぁ。……ゆき乃」
え…―――そう思った時にはもう、私の唇は温もりに包まれていた。
途端にビリっと身体の奥に電気が走ったかのように痺れる。
さっきまで何もなかった腕が、ジンジンと熱くなっていって、失っていた昨日の記憶の断片が脳裏を掠めた。
「……ユウ…セイ…」