ゆっくりと、確実に上り詰めてくる感覚に逆らう事なんて出来ない。
意識に白いモヤがかかって、声を抑えられてるのかとか、そんな事を気にする余裕なんてない。
黎弥くんから繰り出される快感に身を委ねる。
私の手をギュッと掴んだまま舌を動かす黎弥くんが、敏感になってる突起を吸い上げるのと同時に、
「ああぁぁッ…――――」
身体が反れて、達してしまった。
暗がりの部屋の天井がボヤけて見える。
そこにスッと映り込んできた黎弥くんは優しく私を見下ろしていて、その顔が近づいて、私の唇をまた塞ぐ。
背中に腕を回すと密着して、黎弥くんの硬くなってるのが太もも当たってる。
腕を背中からお尻にむけて這わせると、「ンッ」と黎弥くんから甘い声が漏れて身体がピクッと動いた。
「ゆき乃ちゃんの手、エロすぎ」
「そう〜?」
「もう入りたい、ゆき乃ちゃんのなか」
ねだるように甘えるように、黎弥くんが腰を動かして私の身体に擦りつけてくる。
それが可愛くて、黎弥くんのそこに手を伸ばしながら身体を起こすと、ベッドの上で向かい合った。
「つけてあげる」
黎弥くんの大きく上を向いてるそこに手を這わすと、「ア…」と小さく声を漏らした。
指を這わせて先端を弄ってると、「ちょ、ダメダメ!」と黎弥くんが目を見開いて私の手を掴んだ。
「かなり限界なの俺…そんなのされたらイキそう」
「ダメなの?」
「ダメじゃないけど、イクならゆき乃ちゃん中がいい…早くゆき乃ちゃんと繋がりたい」
そんな風に求められて嬉しくないわけがない。
ゴムを開けてそこに被せると、黎弥くんがまた私にキスをして…そのまま、また私をベッドへと押し倒した。
唇を離し、潤ったそこに黎弥くんのがあてがわれて――――ゆっくりと、黎弥くんが中に入ってくる。
この瞬間がいつも、何ともいえない気持ちになる。
そこが隙間なく満たされていく感覚と、ズシと重たくなる感覚が、黎弥くんとの一つになれてるという幸せを運んでくる。
「痛くない?」
「うん」
「ゆき乃ちゃん」
「うん?」
「好いとーよ」
キュッと心も体も締まった気がした。
黎弥くんの動きに、私は幸せのなかをふわふわと漂ってるような気分で、ベッドが軋む音とか自分の声とかが耳に届いて、またこの空気に酔いしれる。
黎弥くんにしがみつきながら、送られる刺激に声を上げながら――――黎弥くんからの愛に、溺れるように浸かっていく感じがした。