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レギュラーメンバーと真琴、瀬川が集まり、幸村が昨日の経緯を詳細に説明した。

柳生が中指で眼鏡を押し上げ、神妙な面持ちで言う。

「成る程…。事情はわかりました。

丸井くん、怪我の具合はいかがですか?」

「折れてはねぇし、思った程腫れもひどくねぇ。ジャッカルがすぐ冷やしてくれたのが良かったな。

すぐに動くようにはなるだろうけど…。利き腕なもんで、勘が戻るにはちょっとかかりそうだぜ。」

丸井は痛みに顔を歪めながら、腕を軽く動かして見せた。

袖を捲ると痛々しい痣が覗く。

「それにしても、面識のない他所の部長とサシでやろうなんてな。

しかもあの手塚と。お前さんもなかなか大胆やのう。」

仁王は楽しそうにくつくつと笑った。

「どうしても許せなくて…。勝手なことしてすみません。」

先程幸村に怒られたばかりなので、真琴はしょんぼりと俯いた。

柳は顎に手をあて思案しながら、何かノートに書き留めている。

「ふむ…。青学の奴らの言動や行動が気になるな。

今回は菊丸、桃城としか接触していないが、他の選手達にも何か変化があるのかもしれない。

俺が少し調べてみよう。」

真田が腕組みしたまま、柳に尋ねる。

「乾とは、最近連絡を取ったか?何か気になることはなかったか。」

青学の乾と柳は幼馴染だった。データを分析して戦う方法は、柳が乾に教えたものだ。

「…そういえば、1ヶ月ほど前に新しくマネージャーが出来たとか言っていたが、それくらいだな。」

「む…そうか。それだけではなんとも言えんな。」



幸村は全員の顔を一周見てから、静かに話し始めた。

「確かなことは、丸井が怪我をさせられたということだ。

それも、卑劣なやり方で。

幸い大きな怪我ではなかったけれど、仲間を理不尽に傷つけられたことに、俺は強く怒りを感じている。」

輪の中がしんと静まり返った。

幸村は続ける。

「本当は先生達を挟んでやりとりするような案件なのかも知れないけど…

それで青学が出場停止なんてことになったら、俺たちの怒りは行き場がなくなってしまう。

俺個人としては、何らかの形で直接報復したい。」

真琴は、普段穏やかで冷静な幸村が、こんな乱暴なことを言うとは思っていなかった。

それほどまでに幸村が怒っているということだ。

切原が勢いよく地面に拳を叩きつけた。

「そうッスよ!やられっぱなしなんて性に合わねえ。

俺たちをバカにしたこと、後悔させてやりたいッス。」

切原の言葉に、幸村は頷いた。

「けれど俺たちも暴力で応じたら、奴らと同じだ。

だからこの雪辱はテニスの試合で、徹底的に叩きのめすことで果たしたい。

実は、前から青学と合宿の予定を組もうかって話が出ていてね。

そこでなら自由に試合もできるし、真琴を一人で青学に行かせずに済む。」

「うむ。テニスで正々堂々戦えば、我々が奴らに敗北を喫することもない。」

「このままっていうのも癪だしのう。」

「全員そろっていれば、今回みたいなことはないでしょうしね。

怪しい動きをする者がいれば、気がつくでしょうから。」

「じゃあ、決まりだね。」

皆が頷きや相槌で肯定の意を示したのを確認し、幸村は低い声で言った。

「…"王者"に楯突くとはどういうことか、彼らに分からせてやろう。」