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「はあぁぁぁぁ。」
「何、そのため息。」
「んー、外の景色がよく見えるなぁと。」
「あぁ、隣の席いないからね。」

入学から1ヶ月。隣の席の荒北は、あまり授業には出てこない。たまに出てきてもずっと寝ているので、名前の席から外の景色がよく見える。


「ねぇ、昨日のアレ、どうした?」
「断ったけど。」
「またか。」
「どこがいんだろーね、こんなの。」
「自分の事、こんなの、とか言わない。あんた美人だけど性格アレだから、ギャップ萌えするよ。」
「アレってなによ。」

高校に入って、名前にはすぐに気の合う友達が出来た。

「あっ、今日お昼、部活の先輩に呼ばれてるんだった。」
「うん、分かった、適当に食べてるから大丈夫だよ。」
「変なのに捕まんないように気を付けてよ。」

以前一度だけ学食で3年生に絡まれた事があったが、ちょうどクラスの子達が何人か居たので、うまくかわして教室に戻る事が出来た。
学食は面倒なので、購買で何か買ってどこか人のいなさそうな場所で食べようと決めた。



「ここなら誰もいないかな。」

体育館裏あたりまで来て、座ろうとすると荒北の声が聞こえた。

「オラッ!これでどうだァー。」

随分と楽しそうな声である。何をしているのか名前はこっそり覗いてみると、猫と遊ぶ荒北がいた。
わぁ、貴重な姿だとしばらく覗いていると、猫は飽きてしまったのか、荒北のそばから離れて行った。

「んだヨ!もっとオレに構え!」

と去っていく猫を睨みつけながら、なんとも可愛いセリフを言っていた。




2019.12.10


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