陸拾肆
湯浴みを終えて、先に蘭丸に服を着せ、母家に帰してから、源太郎は浴槽を洗い、浴室を流して、寝間着に着替えた。
「はー…」
大きなため息が漏れた。
源太郎の背中は蘭丸が流してくれた。しかし、蘭丸は源太郎の申し出をやんわりと受け流し、自ら体を洗っていた。まだ触れられるのには抵抗があるらしい。そんなに簡単な話ではないことは承知していたのに、思っていた以上にがっかりしている自分が情けない。源太郎はこの後のことを考える。
絶対に、欲情していることを悟られてはならない。気持ちを知られたら、源太郎の欲求に応えようと、蘭丸は無理をしてしまうかも知れない。応えられなかったら自分を責めてしまうかも知れない。互いの気持ちが交わらなければ、体を重ねても意味はないのだ。
しかし、何日振りかに蘭丸の裸体を目にして、正直な所昂っていた。まだ反応はしていないものの、手前の疼きがもどかしく、いっそこれを処理してしまおうと風呂上がりにも関わらず井戸端へ向かった。自分の節操のなさに呆れるが、蘭丸を傷付けたくない故の行動なのだと自らに言い聞かせる。
「源太郎様」
途中、蘭丸が母家から出て来て追い掛けてきた。
「ごめんなさい、掃除、任せてしまって」
源太郎が戻ってこないものだから、心配してわざわざ迎えに来てくれたらしい。遅くなったのは掃除だけのせいではないのだが。
「どちらへ?」
「あ、喉、かわいたから水を飲みに来ただよ」
源太郎はそのまま井戸水を汲んで、柄杓に掬い、口へ運んだ。目的は違っていたが、風呂上がりなのもあって美味しい。
「うまい。お蘭も飲むか?」
水を汲んで柄杓を蘭丸の口元に差し出すと、蘭丸は口をつけた。そのまま少し傾けると、蘭丸は小さな喉を動かしながら飲み込む。
「美味しいです」
ただ水を飲んでいるだけなのに何故こんなにも愛らしく色っぽいのだろうか。しかし、本来の目的は果たせず、そのせいで余計に疼きを強める羽目になってしまった。源太郎は悟られないように柄杓を洗い、蘭丸と共に母屋に戻った。
「部屋、とても綺麗になっていました」
歩きながら蘭丸は言った。橙の灯りが透ける新品の障子を開くと、新しい畳の匂いがした。
「ほんとだ、綺麗になっただな」
「何だか、私達が使ってしまうのは申し訳ないですね」
空気も軽くなり、部屋は別の空間に生まれ変わっているようだった。塗り替えられた壁、若々しい青の畳の縁や、襖の美しい花模様は唐八が選んだのだろうか。これなら蘭丸も嫌な気持ちにならずに済むだろう。
ほっとはするものの、布団が二組敷いてあることに気付いて、軽く落ち込んだ。
「源太郎様、早く布団に入って下さい。湯冷めしてしまいますよ」
「お蘭も」
「まだ髪が濡れていますから」
蘭丸の毛先から雫が落ち、肩に掛けた手拭いを濡らしていた。
「おらが拭いてやるだよ。おいで」
源太郎は布団の上に胡座をかく。蘭丸は、その前にちょこんと座った。源太郎は、手拭いで長い髪を掬うようにして包み込む。
「有難う御座います」
「いいだよ。楽しいから」
「髪の長いのは不便ですね」
「でも、こんな綺麗な髪、切ったら勿体無いだよ」
「短いのは似合わないでしょうか」
「いや、短くても可愛いと思う」
源太郎の返答に蘭丸は笑った。水滴を取り切って、まだ湿った髪の毛の下に新しい手拭いを置いて、肩に掛けてやる。
「じゃあ、そろそろ寝るか」
蘭丸は返事をしない。
「どうしただ?」
「蘭はまだ眠くないです」
「おらは一回寝たけど、お蘭は寝てないだろ?明日も早いし、寝た方がいいだよ」
「……」
蘭丸は向き直って身を乗り出し、源太郎を両腕で抱きしめた。冷たい髪と高い体温。
「どうした?甘えてきて…」
口にしてから蘭丸の気持ちに気付いて、自分の察しの悪さに呆れた。しかし。
「右腕は、力入れたら駄目だよ」
蘭丸が悲しい顔を上げ、身を離そうとすると、源太郎は細い体を抱きしめ返して、前頭部に口付けた。蘭丸の表情を確認する。目を潤ませ、頬は紅潮し、唇を噛んでいた。この顔を見ているだけで、体が熱くなってしまう。けれど、先走ってはならない。源太郎は蘭丸の睫に口付け、指で熱い頬を撫で、唇をなぞって歯を開かせる。蘭丸の瞳がより一層濡れて、期待で肌は火照りを増している。
「…お蘭はそんな気がないんだと思ってた。布団、二組用意してるし」
「近頃は殆ど別に寝ていますし、窮屈ではないかと…」
「それに、風呂でだって背中、流させてくれんかったし」
「それは…」
「触られんの、嫌か?」
「いえ、嫌じゃないです。でもまだ…」
「そうだ、まだだ。お蘭はまだ準備が出来てないだよ。無理せんほうがいい。おら、幾らでも待てる」
「蘭は待てません。今すぐ源太郎様に触れて欲しいです」
蘭丸が手を伸ばして、源太郎の頬に触れた。
「触れあいたいです。恐怖よりも、欲求が大きくて、抑えられません。蘭の我儘を受け止めていただけませんか?」
「お蘭…っ」
源太郎は蘭丸に口付けて、着せたばかりの服に手を差し入れた。襟をはだけさせながら風呂上がりの瑞々しい肌をなぞり、右側の乳首をつまむ。柔らかかった突起が一瞬で堅くなり、形づけるように指先で弄ぶと、蘭丸が息苦しそうに喘いだ。源太郎は唇を離し、服の中から手を抜いた。
「おらも、ずっと欲しかっただよ?さっきも風呂で、お蘭の体久々に見て、抑えるの大変だった」
「こんな体、貧相で惨めになります。あっ」
源太郎は蘭丸を抱き寄せて、薄い寝間着の上から蘭丸の体の形を確かめる為に撫で回した。
「そんなことないだ。確かに薄いけど肋だって前ほど浮いてないし、尻だって小さいけど丸いし、脚も…」
「くすぐったいです」
「見せてくれるか?」
月明かりだけだった浴室よりもこの部屋の方が明るい。蘭丸が決心して頷くと、源太郎は帯に手を掛けた。結び目を解いて、襟を開き、寝間着を落として、肩に手を添えてゆっくり蘭丸の体を仰向けに倒した。
手を直接太腿に移動させると、肌がびくりと跳ねた。恐怖心が根付いているようだが、源太郎の動きに合わせて蘭丸は足を開いてくれた。最後に下帯を取る。体を覆っていた包帯はもうなく、久方ぶりに生まれたままの姿を見下ろす。蘭丸は体を隠すことをしなかったが、顔を背けていた。羞恥に耐えているのか、恐怖に耐えているのか、若しくは両方か。どちらにしろ、ひどく緊張している。
「やっぱり綺麗だよ、お蘭」
確かに痩せてはいるが、華奢な鎖骨も肩も、細い腰も、伸びやかな脚も綺麗な形をしている。
「謙虚なのはお蘭の魅力だ。でもな、お蘭はもっと自信を持った方がいい」
射抜かれた傷さえも、桃色の突起の下に添えられた花びらのようだ。源太郎は指先で花びらに触れた。ふっくりと腫れ、他の箇所よりも体温が高い。近くにあった突起が些細な刺激で起ち上がる。
「ここ、痛いか?」
「いいえ、もう痛くはないです」
蘭丸の肌は余すところなく眺めたが、今まで大きな傷はなかった。こんな傷を作ってしまったことに心を痛めると同時に、傷跡さえ美しいことに感歎してしまう。
「お蘭は本当に綺麗だ」
紅潮していた蘭丸の肌が更に赤くなる。けれど、表情は幾分ほぐれているように見えた。
「まだ怖いか?」
「いいえ。源太郎様のお顔が見えますから」
源太郎は顔の位置を変えないまま手を下げて両の乳首を摘んだ。蘭丸の表情が分かりやすく変わる。指先で小さな粒を揉むと、芯がどんどん硬くなる。蘭丸は唇を噛みながら、源太郎の体の下にある太腿やつま先をもじもじとすりあわせていた。
「お蘭、また唇噛んでるだよ」
不意をついて唇に短く口づけると、蘭丸は羞恥に耐えられず、横を向いてしまった。
「あっ」
源太郎は乳首を指先で弾いた。
「お蘭、おらの顔見たいって言っただよ?」
「…けれど、見られるのは恥ずかしいです。み、見ないで下さい」
蘭丸の発言に笑いをかみ殺した。
「嫌だ。可愛い顔、見てたい。いいだよ、そのままで。横顔も美人だ」
「さっきから恥ずかしいことばかり仰って、からかっておいでなのですか?」
「おら、本当のことしか言わないだよ?でも、お蘭の恥ずかしい顔も可愛いから楽しいだ」
「……」
観念したのか蘭丸が源太郎に顔を向ける。色っぽく目を細めて源太郎の下腹部に手を伸ばし、性急に握った。
「わっ」
体の力が抜けると、蘭丸は源太郎の腰を抱き寄せて素早く体を反転させた。蘭丸が上になり、上体を起こして源太郎の体から降りると、源太郎のまだ着けたままの下帯を取った。現れた屹立をうっとりと眺めて、今度は直に白い手で握った。
「次は、蘭に気持ちいいお顔を見せて下さい」
「へ?」
見下ろしたまま、手を上下に動かした。力加減が絶妙でそれでいて素早く、源太郎はすぐに先走りを零してしまった。濡れたことにより、蘭丸の上下運動は更に素早くなる。
眼前には、昂揚した綺麗な顔がある。
「素敵ですよ」
「お蘭も…利き手じゃ、ないのに…」
追い詰められる。源太郎は蘭丸の肩を押さえた。
「お蘭、もういいから」
「何故ですか?一回出して終わりなのですか?」
「否…。ぐっ」
蘭丸が先端を撫でた。源太郎の中から、出口に向かって勢いよく流れる。真上よりやや前方に打ち上がり、白濁の雨が降る。源太郎の腹や、蘭丸の手や髪や肩に粘ついた液が付着する。
蘭丸が握ったままの手に力を込めた。
「凄いです、まだ脈打って、熱くて…」
蘭丸は、源太郎の腰に跨る。
「次は蘭が…」
「ま、待て!」
「駄目ですか?」
「駄目じゃないだよ」
蘭丸が腰を落とす前に、源太郎は蘭丸の尻を支えたまま起き上がった。
「でも先に慣らさねえと。このまま、膝立ててな」
源太郎は蘭丸の手を自分の肩に置いて、また蘭丸の尻に手を伸ばす。
「平気です」
「駄目だ」
「あ…」
窄みに指を添えてみると、やはり固く閉じていた。源太郎は腹に付着した自分の体液を指先になすり、蘭丸の割れ目を両手で開き、入り口に擦り付けた。滑らせながら指を挿し入れると、蘭丸が小さな悲鳴を上げた。
「悪い、痛かっただな?」
「いいえ…」
指が締め付けられる。
「力、抜けるか?」
「抜いているつもりなのですが…」
「まだ強いな」
蘭丸は源太郎にしがみついた。短い髪に顔をうずめ、源太郎の頭を薄い胸板に抱き寄せる。源太郎は指を進め、回しながら中を撫でる。弱点に届くと、蘭丸は体をびくっと揺すった。
「んん…」
熱い息が頭皮に、早い鼓動が耳に直に伝わる。昂って蘭丸を傷付けてしまわないように、慎重に指先で内側を擦り続けた。
ぴちゃり、と粘膜が鳴った。
「お蘭、聞こえるか?中、ぬるぬるしてるだよ」
「仰らないで下さい…」
源太郎が指の腹を強めに押し付けた。
「あっ!」
蘭丸が源太郎にしがみつく。頭をかき抱いて下腹部を源太郎の腹にぐいぐい押し付けてきた。
「や!あ…、ああっ!」
蘭丸が達すると、微かな振動を伝えながら指を強く締め付け、直後に源太郎の腹に蘭丸の熱が蒔かれた。
蘭丸の力が抜けると、源太郎は指を抜いて、蘭丸の背と腰を支え、体を布団に寝かせた。
「お蘭のも濃いな」
自分の腹の白い汚れを指に取り、口に含んだ。
「お蘭の味がするだよ」
不快ではない苦味が舌に纏わりつく。
「お蘭、どうだった?」
「き、気持ちいいですけれど、もっと源太郎様が欲しくなりました…」
答えなから、蘭丸は羞恥で視線を彷徨わせていた。そんな顔でそんなことを言われたら、また余計に下腹部が熱くなってしまう。このままでは手付かずで二度目を迎えてしまいそうだ。
源太郎は蘭丸の膝を担いで、息づく箇所を上に向けた。先端を押し当ててみるが、指一本しか使っていなかったせいでまだ余裕がない。このままでは痛みを与えてしまいそうだ。
「…源太郎様?」
「まだだな」
「え…?」
蘭丸が不安そうに見上げて来た。本当に欲しがってくれている気持ちが嬉しくて、焦りそうになる。
両の親指を使って孔を広げる。綺麗だと思った。しかし、蘭丸が受けた傷を思うと、この佇まいがより悲しかった。
「…それはっ!」
屈みながら尖らせた舌を挿し込む。押し出されそうで、強めに指で支えた。ぬるついた内部に入り込むと、鼻先が小さな袋に触れる。
「駄目、汚いです!」
蘭丸が暴れないように、しっかり起ち上がっているものを掴むと、短い悲鳴と共に入り口が狭くなり、源太郎は今度は舌を添えながら指を埋めた。一本、そして二本目で入れ違いに舌を抜き、顔を上げた。
「すげえきついな。苦しくないか?」
「違う意味では…」
「違う?」
「源太郎様と早く一緒になりたいのに、じらされてるみたいで、苦しくて切ないです」
「ごめん、今やるからな」
まだ心許ないが、源太郎は蘭丸の欲求に応えることにした。蘭丸を握っていた手で自分のものを掴み、ゆっくり挿し込む。相変わらずきついが、内側も潤いで満ちている為、進行に難はなかった。
「力、抜いて…」
「ああっ…」
奥まで届いて見下ろすと、ぽたりと蘭丸の額に源太郎の汗が落ちた。
「源太郎様…」
蘭丸が源太郎の首に腕を回して引き寄せる。蘭丸が源太郎の目頭の雫を唇で掬った。
「……!」
源太郎は自分が泣いていることに気付いた。
「おら、嬉しいみたいだ。泣いちまうくらい」
「源太郎様…、蘭も…ああっ!」
蘭丸の返事を待てず、体をくっつけたまま、腰だけを前後に動かした。息遣い、表情、沸き立つ匂い、感触、蘭丸の全てが源太郎の熱を上げさせている。きっと、蘭丸も同じだ。だからこんなにも幸せなのだ。
「おら、ぎりぎりで、もう…!」
「あっ!あったかいの、きてる…」
こみ上げた熱を、蘭丸の中に注ぐが、まだまだ源太郎自身は収まらない。
「お蘭、まだいいか?」
源太郎は、恍惚とし余裕なく頷く蘭丸に口づけた。蘭丸の左腕を自分の肩に回して、細腰を両手で抱え上げる。
「ん、あ!」
座る体制になって、蘭丸を下から突き上げた。蘭丸は振り落とされないように源太郎の肩にしがみつく。
「どうだ、お蘭」
「やん、もっと、深くて…!ああっ!」
内部から擦り上げられ、発散しきれず蘭丸は源太郎の肩に爪を立てていた。そんなことにも気付かず、源太郎はより強く、蘭丸を穿つ。蘭丸の中が源太郎の体液で満ちているせいで、先よりも猥雑な音がする。
「やああ!あ、また、蘭は…!」
蘭丸が何度目かの絶頂を迎え、源太郎が達する直前に蘭丸の力が抜けてしまった。源太郎は細い体を抱きしめながら自分の想いの全てを送り込むように、蘭丸の中に放出した。
「すごい…、源太郎様の…蘭の中に…」
蘭丸の体が震えている。震えながら、源太郎の腰を脚で強く抑えようとしていた。離れたくないと言う意思表示。しかし、上り詰めると拘束は緩くなった。
「平気か?」
息を調え、ぐったりとした蘭丸の顔を持ち上げると、蘭丸は大きな目を開いて、源太郎の頬に唇を寄せた。
「おら、また泣いてたか?」
「いいえ…。蘭がそうしたかったからしただけです」
源太郎が額に口付けをし返して、布団に横たえた。抜け落ちて、どろりと敷布に濁りが染み込む。
「いかん、洗わねえと」
「明日、蘭が洗います」
「うん、分かった」
手拭いで蘭丸の体の汚れを拭いた。後孔からはまだ流れ落ちて、尻の下に畳んだ手拭いを敷く。
「いっぱい出しちまったな。辛くないか?」
「はい」
蘭丸はのぼせたような顔をしていた。顔は真っ赤で、汗を浮かべ、とろんとした目は桃源郷をさまよっているようだ。
「どうした?」
「あの…」
「ん?」
「まだ、したいです」
「へ?」
「だ、駄目ですか?」
「駄目じゃないだよ。おらもまだしたい。でもお蘭、疲れてないか?」
「疲れています。けれど、体を重ねたら、もっと源太郎様を求めるようになってしまいました」
顔を覗き込む源太郎の首を、蘭丸は抱き寄せ、口づける。蘭丸の唇は、体内と同じくらい熱い。
「自分でもこの気持ちが嬉しいです。源太郎様と以前と変わらない気持ちで抱き合えて良かった」
蘭丸の何気ない言葉に、源太郎の胸は締め付けられた。今朝だって夢を見て怯えていたのに、源太郎を求めてくれた。体を開くことに、どれだけ勇気を振り絞ったことだろう。その勇気が報われて本当に良かった。目頭が熱くなりそうなのをこらえる。
蘭丸は、熱い掌を源太郎の胸に置いた。
「同じように源太郎様も」
「おらも?」
「蘭で満ちています。心も体も」
「ああ」
最後に蘭丸を抱いた時、源太郎は自分自身を見失っていた。愛でる為ではなく、不安から逃れる為に蘭丸を抱いた。蘭丸は受け入れてくれたのに、それでも取り戻せずにいた。自己嫌悪の繰り返しと、募る不安感。蘭丸にもどれだけ心配をかけたことだろう。
けれど今なら、この澄んだ瞳と向き合える。源太郎も蘭丸も、帰るべく場所へ帰って来たのだ。
「お蘭…、今夜は眠らせないだよ?」
「望むところです」
蘭丸が答えると、源太郎は蘭丸の体を抱き締めなから、口付けた。
「今日だけで口吸い何回したかな?」
「ええと…」
蘭丸は思い出しながら数える。
「数え切れなくなるくらいしてやる」
源太郎は蘭丸の指折りを阻止して、また唇を塞いだ。蘭丸は指を開いて、源太郎の肌に手を伸ばす。
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