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入場が終わった。
「選手宣誓!!」
壇上に立つのは18禁ヒーローミッドナイトだ。
相変わらずすごいファッションだ。18禁なのに高校にいていいものだろうか。
(スタイルいいなあ…)
同じ女性として、ミッドナイトの抜群のスタイルはやはり羨ましいものがある。
別に、こちらが貧相という訳ではないのだけれど。寧ろ自分もそこまで悪くはない自信は…自信は…
(ねーわ…)
そもそもスタイルが良かったとして、見せられるものではないのだ、自分の身体は。
胸から腹にかけて裂けるように刻まれた傷。
自分の過去の証だ。一生治らないとも言われた。
無理だろうなあ…ああいうのを着こなせる日が来るのは……
いや、着る気はないですけど。
そうこうしている内に爆豪が壇上に上がる。
彼が選手宣誓を行うのか。何かやらかしそう。いや絶対何かやらかす。
「せんせー。俺が一位になる」
「絶対やると思った!!!!!!!!!!」
「調子乗んなよA組オラァ!!」
「何故品位を貶めるようなことをするんだ!!」
「ヘドロヤロー!!」
「せめて跳ねの良い踏み台になってくれ」
馬鹿やろう爆豪おま。
A組に再びヘイトが集まりだした。
ホント底抜けに煽りの才能があるな。向上心があるのはいい事だが。
「さーてそれじゃあ早速第一種目行きましょう!!」
「雄英って何でも早速だね」
麗日のツッコミが入るが本当にその通りだと思う。
「いわゆる予選よ!毎年ここで多くの者が涙を飲むわ(ティアドリンク)!!さて運命の第一種目!!今年は……」
(早速ではないな…)
「コレ!!」
(障害物競走……)
障害物競走、それも雄英式。
一体何が起こるのかわかったもんじゃない。
「我が校は自由さが売り文句!ウフフフ…コースさえ守れば『何をしたって』構わないわ!さあさあ位置につきまくりなさい…」
謎の収集をするな…
何をしても自由とはまた。
つまり、個性をフル活用し自己アピールをしつつ良い成績を残せという御達しだ。
この個性は目に見えるものではないし、アピールは難しい。だが。
(この個性、葉隠さんや轟君、尾白君くらいしかまともに知らない。屋内戦闘でモニタリングされていたとしても、私は氷しか溶かしていないから…真骨頂は知らないはず。つまりほぼ全員に奇襲が掛けられる)
充分だ。
まだあまり個性の真骨頂を知られていないというアドバンテージはでかい。
スタート位置につく。
スタート合図が点滅する。
すべて消えたらスタートだ。
(みてて、おじいちゃんおばあちゃん)
すべて消える。
『スターーーーーーーーーーーーーーーーーーート!!!!!!』
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