『これ…私の服!?』
包の中身は、リノがこの国へ来た時に身に着けていた服一式だった。
来た時と違うのは、泥や埃などの汚れが綺麗に落としてある事くらいか。
リノは思わず服をぎゅっと抱き締め、呟いた。
『"時"が来た…ってこと、かな』
侑子には「時が来るまで ここで待ちなさい」と言われていた。
祖国を滅ぼした者を、探し出す時。
『とりあえず 着替えなきゃね』
──…
『っひえぇ…?』
着替えを終えて庭に出たリノは、驚きのあまり素っ頓狂な声をあげた。
そこに居たのは、自分を迎えた時と同じ服装の侑子と
ぐったりとした少女を抱えた少年
全体的に黒く、ガタイの良い男性
彼とは対照的に、白くてすらっとした男性
4人とも、自分のいた国でもこの日本国でも見たことのない格好をしている。
自分のように、他の国からやってきた人達なのだろう。
「…懐かしいわね、リノ。あなたもそこへ」
侑子に示された通りに、白い男の隣に並ぶ。白い男は愛想良くリノに笑いかけ、リノもつられてニコニコと笑う。
そんなやり取りを横目で見ていた黒い男は、面倒臭そうに舌打ちをした。
少年は腕の中の少女が心配のようで、こちらを見向きもしない。なるほど、少女の顔には血の気が無く、眉間に皺を寄せてとても苦しそうだ。
「さて」
侑子が切り出した。
「あなた達がここに来たということは 何か願いがあるということ」
すると、2人の男性が同時に口を開く。