9.春日高校ソフトテニス部
春休みも終盤を迎える。
つぐみちゃん曰く、推薦で入部する新一年生も多数部活に参加していて、賑やかさが増した、とのこと。
私はこの日、中学が同じだった朱里ちゃんと遊びに来ていた。高校でクラスが離れてあまり話す機会は減ったが、朱里ちゃんは中学までソフトテニス部ということで、また話す機会も増えた。
そこで朱里ちゃんは知り合いを見つけたようで、走って行ってしまった。
「鈴音ちゃーーーん!!」
「わ?朱里ちゃん?!」
「あ、七星に紹介するね。春日高校のソフトテニス部のマネージャーで2年生の松本鈴音ちゃん!」
あ、なるほど。春日高校のマネージャーさん…。とてもかわいい先輩だなぁ。
「はじめまして、永沼七星と言います、よろしくお願いします!」
「あ、噂の七星ちゃん!つぐみから聞いてる!」
私ってやっぱりソフトテニスの人から「噂の!」しか言われない気がする。でも可愛い先輩達と知り合えるから全然嬉しいんだけど。
「で、隣にいるのは同じくマネージャーの板東ひかり。春日のマネは私たち2年2人だけなんだ。」
と、鈴音先輩が紹介する。
「よろしくね…!」
「よろしくお願いします!」
話を聞くと、鈴音先輩は中央中、ひかり先輩は第三中でそれぞれソフトテニス部に入っていたとのこと。春日高校は女子ソフトテニス部がないから、マネージャーをやっているとのこと。
「っていうか、悠真たちさっき会ったよね」
「あ、呼ぶ?ついでだから」
「そうしよー!」
なんて話してる春日高校の先輩方。
しばらくするとやって来たのは4人。みんな、部活の格好をしている。
「あ、うちの部の2年生の中の4人組」
と鈴音先輩に言われる。
「悠真先輩いつぶりですかねー?」
「たしかに朱里全然会わないもんな*」
なんて、朱里ちゃん達は話しているが。
「ん?どうしたのここに俺たち呼んで」
と青のジャンバーを着た人が言うと
「永沼七星ちゃん、西星高校の1年生で、テニス部応援している子なんだって。」
と鈴音先輩が説明した。
「もしかして南聖中だった?」
と聞かれる。えっとたしか…浅沼先輩!
「そうです!野川先輩とペアだった浅沼先輩ですよね?」
「よくしってるねー!」
前に先輩達から浅沼先輩と話は伺っていた。野川浅沼ペア、小学校からの経験者の多い南聖中だが、2人とも中学から始めたのに楽々とレギュラー入りしたとか前に野本先輩が言ってたな。
そして一緒にいた3人の先輩。まずは菅沼碧斗先輩。春日高校のレギュラーでキャプテン、第二中出身で、今も数々の大会で地区予選を突破している。
そういえば、菅沼浅沼ペア、聞いたことあるなぁ。あれ、団体の地区予選で、長島野川と当たってた…。
そしてもう2人、原沢輝紀先輩と、水正藍斗先輩。原口先輩は第一中、水正先輩は星華中出身とのこと。
「瑞夏先輩は元気ですか!!」
と浅沼先輩に聞く朱里。
「あー、全然元気だよあいつ…」
「これからも仲良くしてくださいね*?」
「言われなくても分かってるわ」
浅沼先輩ってそういえば、同じ中学だった瑞夏先輩と付き合ってるんだよね。瑞夏先輩とは仲良かったから、話にはよく聞いていた。
「春日高校は市内でも歴史のあるソフトテニス部…らしい。元は工業高校だったから、男女強い選手が集まってて。まあ、だから女子のソフトテニス部ないんだけどね、うち」
とひかり先輩が説明してくれた。
「卒業された3年生は強かった。レギュラーはみんな3年生で、去年のキャプテンだった是永先輩っていう先輩は中学の時に全中出てる人だし。」
と鈴音先輩も。
春日高校の去年のレギュラーは、是永羽田ペア、松原前川ペア、中塚杉山ペア、三上岡崎ペアだっけ。岡崎先輩は同じ中学にいたのが覚えている。
高倉先輩が全中に出た時のペアが春日高校だった是永先輩、という話はつぐみちゃんから聞いたことがある。
「また良かったら大会見においで!また話そう!私もひかりもいつもどこかその辺うろちょろしてるし、こいつらも多分どこかにはいるから!」
と鈴音先輩が言う。
「はい!会ったらよろしくお願いします!」
私も返した。
「七星ちゃんみたいな子うちの高校に欲しいわー、」
なんて原沢先輩が後ろで言っていた。
「春日高校はサッカー部とバスケ部と野球部がモテるから」
とひかり先輩まで
「そもそも西星のソフトテニス部って彼女持ちイケメン多いから俺らは負け組。あ、悠真は勝ち組」
と菅沼先輩が言う。
「って言うけど3年の先輩彼女持ちけっこういるからな、是永先輩とか前川先輩とかいるから」
と浅沼先輩。
言われてみれば、西星高校のソフトテニス部は彼女持ち多い気がする。だんだんリア充が増えていくのが毎年謎な現象だって、川岸先輩が前に仰っていたような。
春日高校の皆さんとはこの辺でお別れ。大会見に行く時、会えたらいいなって。
「七星ちゃん、テニス通じて知り合いもたくさん増えてくよね」
と朱里ちゃんに言われる。
「たしかに。先輩とか特に…」
「いいことだよ!好きなスポーツしてる人と知り合えるとか!私も市内外いろんな人知ってるから紹介してあげたいもん!」
「その時はぜひお願いします」
「任せろ!」
朱里ちゃんもとても顔が広い。つぐみちゃんといい、主にこの2人のおかげで私の知り合い範囲も広くなったと思う。
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