弟妹達と再会する話
黒の拠点を出たジゼルは、市場を歩いている途中でふと足を止めた。少し離れた場所で、高級そうな衣服を纏った三人の貴族が会話をしている。
銀色の髪、凛とした佇まい——間違いない。
「……ネルヴァ?」
思わず声を漏らすと、三人のうちの女性が驚いたように振り向いた。
「——え?」
しばしの沈黙の後、彼女の目が大きく見開かれる。
「ジゼル兄様!?」
彼女——ネルヴァの声に、隣にいたソリドとノエルも振り向いた。ノエルはすでに黒の一員として会っているため驚きは少なかったが、ソリドの方はあからさまに目を見開いている。
「兄……様?」
まるで幽霊を見たかのような表情の弟を見て、ジゼルは苦笑しながら手をひらひらと振った。
「よう、久しぶり。元気してたか?」
「え、ちょ、待って……本当にジゼル兄様? こんなところにいるの?」
ネルヴァが戸惑いながらも近づいてくる。
「おいおい、まるで死人が蘇ったみたいなリアクションだな。俺、ちゃんと生きてるって」
冗談めかして言うが、ネルヴァは顔を引きつらせたままだ。
「だ、だって……ずっと行方不明だったのに、いきなり……それに、兄様は体が弱くて外に出られないって——」
「……へぇ、そんな風に聞かされてたのか」
ジゼルは思わず鼻を鳴らした。そりゃあノゼルが監禁の事実を隠すためにそう言うのも当然か。いや、むしろ「死んだ」とまで言われていないだけマシかもしれない。
「まぁ、体が弱いってのは建前だな。実際は——」
言いかけて、ふとネルヴァの後ろのソリドの様子に気づいた。彼はまだジゼルをじっと見つめたまま、何も言わない。
「……ソリド?」
ジゼルが声をかけると、弟は少し口を開きかけ——しかし、何も言わずにぎゅっと拳を握りしめた。
「……兄様、本当に兄様なんだな」
「だから、そう言ってるだろ?」
「……なんで、帰ってこなかったんだよ」
そう言ったソリドの声は、少し震えていた。
ジゼルは目を伏せる。
「帰るわけないだろ」
その一言で、ネルヴァもソリドも口をつぐんだ。
「でも、こうして会えたんだし、久しぶりにゆっくり話せるな」
努めて明るく言うと、ネルヴァは戸惑いながらも微笑んだ。
「……うん。私も、ずっと話したかった」
ジゼルはそんな妹の姿を見て、ほんの少しだけ、心が温かくなるのを感じた。
あなた:
ネルヴァがノゼルとジゼルの関係性(執着や欲、肉体関係について)に興味津々な話。(一緒に聞かされるソリドとノエルは赤面してます。)
ChatGPT:
興味津々なネルヴァと、巻き込まれる弟妹たち
市場で再会した後、しばらく会話を交わしていたジゼルと弟妹たちは、ちょうどいい場所を見つけて腰を下ろしていた。
しばらくは近況報告や他愛のない話をしていたが——
「それでさ、兄様」
ネルヴァが妙に楽しそうな顔をしながら、ジゼルの方に身を乗り出してきた。
「ノゼル兄様って、やっぱりめちゃくちゃ執着してるんでしょ?」
「……は?」
ジゼルは思わず眉をひそめた。
「いやいや、だってさ。今までずっと『病弱で外に出られない』ってことにされてたんだよ? でも実際は監禁されてたんでしょ? それってもう、尋常じゃないよね?」
「まあ……そりゃそうだけど」
「どれくらい酷かったの? 具体的に!」
ぐいっと顔を寄せてくるネルヴァ。
「……おい、ネルヴァ」
さすがに嫌な予感がして、ジゼルが釘を刺そうとするが——
「ちょ、ちょっと待って姉さん! なんでそんなこと聞くんだよ!?」
隣で顔を真っ赤にしたソリドが叫ぶ。
「だって気になるじゃない。あのノゼル兄様が、どれだけヤバかったのか」
「ヤバいとか言うなよ……」
「いや、実際ヤバいでしょ? だってさ、監禁ってだけでも普通じゃないのに、それに加えて——」
ネルヴァはジゼルをじっと見つめながら、いたずらっぽく口元を緩めた。
「……キスとか、してきたんでしょ?」
「っ……」
その瞬間、ソリドとノエルが盛大にむせた。
「ごほっ、ごほっ! な、なに言ってんだ姉さん!!?」
「ちょ、ネルヴァ姉様!? そ、そんなこと……!」
「ええ〜? だってさ、監禁してたってことは、そういうこともあったんじゃないかって思うじゃん?」
「思わねぇよ!?」
「いやいや、だってほら、ノゼル兄様って基本的に冷静でクールなタイプだけどさ、ジゼル兄様のことになると完全に理性ぶっ飛んでたでしょ?」
「……それは、まぁ、うん」
ジゼルは渋々認める。
「で、どうなの? どこまでいったの?」
「ちょっと待て、ネルヴァ」
ジゼルはぴしゃりと釘を刺そうとしたが——
「えっ……!? ま、まさか、本当に……?」
ノエルが顔を赤くしながら、震える声で聞いてきた。
「違ぇよ!? っていうか、お前ら、そういう話を兄貴に聞くな!!」
「いやいや、ここは聞いておくべきでしょ?」
「なにが『聞いておくべき』だよ!?」
ソリドのツッコミが冴え渡る。
「で、実際のところどうなの?」
「……はぁ……」
ジゼルは深くため息をつき、軽く頭をかいた。
「……まあ、16の時から、色々と……な」
「うわぁぁぁぁ!!??」
ソリドとノエルが悲鳴を上げた。
「色々って何!? 具体的に!!」
「だから聞くなっつーの!!」
「ネルヴァ姉様、少しは恥じらいというものを持ってください……!」
「ええ〜、ノゼル兄様の裏の顔、すごく興味あるのに〜」
「なんでそんなに知りたがるんだよ!!?」
「そりゃあ、兄妹の知られざる一面って、気になるじゃん?」
「気にならない!!!」
「でも、ジゼル兄様は嫌そうじゃないね」
「……いや、別に話したくはないけど」
「でも、拒絶もしてないじゃん」
「……」
ジゼルは少し黙り込んだ後、
「ま、そりゃな……ノゼルの執着は異常だけど……それでも、あいつが俺のことを大事に思ってたのは、わかるからな」
と、ぽつりと呟いた。
「えっ……?」
一瞬、ネルヴァが驚いたような顔をする。
「ま、だからって、アイツのこと許すつもりはねぇけど」
「……そっか」
ネルヴァはじっとジゼルを見つめた後、
「ねぇ、ジゼル兄様」
「ん?」
「ノゼル兄様のこと、嫌い?」
「……さぁな」
ジゼルは、曖昧に笑った。
それを見たネルヴァは、ますます興味深そうな顔をしたのだった。
あなた:
何をされてたのか具体的に話し始めるジゼル、まるで恋バナを聞くかのように興奮するネルヴァ、茹でたこのように真っ赤になりながら聞き続けるソリドとノエル
ChatGPT:
「恋バナ」ではないのだが——」
「……で、何をされてたの?」
ネルヴァが期待に満ちた瞳でジゼルを見つめる。
「はぁ……お前なぁ……」
ジゼルは頭をかきながら、ちらりとソリドとノエルを見る。
二人はすでに顔を真っ赤にしていた。
「お前ら、本当に聞く気か?」
「き、聞かない……方がいい気がする……」
「でも、聞かないと、姉さんが……」
「よし、話して!」
「ちょっと待てや!!!」
ソリドが叫ぶが、ネルヴァは完全に聞く気満々だ。
「はぁ……仕方ねぇな……」
ジゼルは諦めたように溜め息をつくと、
「……16の時から、いよいよアイツの『過保護』がエスカレートし始めたんだよ」
「ほうほう」
「それまでただの監禁だったのが、なんか妙に『距離が近く』なったんだよな。今思えば、あの時点でヤバかった」
「近く?」
「例えば?」
「……撫でられる」
「えっ、それだけ?」
「最初はな」
「最初は?」
「……そのうち、頬とか、髪とか、手とかをやたら触ってくるようになった」
「ふむふむ」
「で、だんだん『お前は俺のものだ』みたいなことを言うようになってな」
「ほう……?」
「そんで、最終的には、……まあ、キス、だな」
「うわぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
ソリドとノエルが大絶叫した。
「ネルヴァ姉様、これ絶対に聞いちゃいけない話ですよね!?!?!?」
「う、うわ……そ、そんな……ノゼル兄様が……」
「やっぱり……!!!」
対して、ネルヴァは大興奮である。
「やっぱりってなんだよ……」
「いやぁ、だってさ、ノゼル兄様のジゼル兄様に対する態度って、完全にそういう方向行ってると思ってたもん! で、で、それで!? キスって、どんな感じで!? いつ!? どういう流れで!?」
「お前は何をそんなに興奮してんだ」
「いやだって、恋バナって楽しいじゃん?」
「恋バナじゃねぇんだよ」
「え〜、でも実質そういうもんでしょ? 監禁されて、執着されて、キスされるとか、めちゃくちゃロマンチックじゃん!」
「どこがだよ!?!」
「ち、違う!! それはおかしい!!!」
ソリドが必死に否定するが、ネルヴァは全く聞く耳を持たない。
「で、キスされた時、ジゼル兄様はどうしたの?」
「いや、普通に拒絶したし、殴ったぞ?」
「殴ったの!?!?」
「当たり前だろ!?!? 俺、アイツの弟だぞ!?!?」
「いやでもさ、なんだかんだ言って、拒絶しながらも……嫌じゃなかった、とか?」
「あるわけねぇだろ!!!!」
「……ほんとに?」
ネルヴァが疑わしげにジゼルを見つめる。
「……」
ジゼルは一瞬言葉に詰まる。
「ほら! ほんとに嫌だったら、即答するはずだもん! ってことは、実はちょっとは——」
「ねぇよ!!!!!!!!!」
「っ……!!」
「お、おええええええ……」
ノエルが限界を迎え、ソリドは頭を抱える。
「俺の兄妹、なんでこんなにカオスなんだ……」
「でも、ジゼル兄様、なんだかんだ言ってめっちゃノゼル兄様のこと覚えてるよね?」
「そりゃあな、監禁されて10年、四六時中一緒にいれば嫌でも覚えるだろ」
「嫌でも、ねぇ……」
ネルヴァはにやにやしながらジゼルを見つめた。
「やっぱり、好きなんじゃない?」
「は?」
「ううん、なんでもない」
「おい、なんだよそれ」
「いやぁ、なんでもないよ?」
ジゼルの疑問をはぐらかしながら、ネルヴァはニヤニヤと笑い続けるのだった——。