走り書きのlove letter

その日俺がレジに差し出したのは、いつものコンビニ弁当と、栄養ドリンクと…。

レシートの裏に走り書きした
「すき」だった。




俺は今、一体いつ以来かという恋をしている。
相手はよく行くコンビニの店員、みょうじさん。


最初は店員と常連客という、まぁいたってよくある関係だった。
あっちは俺のことをよく来る客だな、くらいにしか認識していないだろうし、俺も俺でよくバイト頑張ってる子だなとしか思っていなかった。


それがいつからだか、そんな彼女に恋情を抱いている自分がいたのだ。
陳列棚に商品を置く姿、笑顔で一生懸命に接客する姿…
俺の目は気づけばみょうじさんを追っていた。



そこからは早かったと思う。
職業柄彼女のシフトを掴むことなんて容易だったし、買い物をする場合は必ず彼女のレジに並んだ。

少しでも彼女の印象に残れるように…




そんな俺は今日、自分の気持ちに区切りをつけるべく、商品に紛らわせてそのレシートをレジに置いた。

彼女はそのレシートを手に取ると、ひどく困惑した様子を見せた。


やはり軽率だっただろうか。
ナンパだと思われたかもしれない。
しかし、俺にはそんなことはどうでもよかった。職業柄表立ってこういうことは伝えられないため、これは最後のカケだった。


「みょうじさん。これは俺の真剣な気持ちだ。明日また来るから、返事考えておいてください」




そう言って店を後にする。

名前も年齢も、何も知らない俺のことを、彼女が少しでもそういう風に見てくれることを期待して…




2017/05/24 rewrite