タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2021/08/10
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みんなが散り散りになる瞬間大きな声が聞こえた気がしたけど、その声に応える気力はもう湧かなくて割れた地面に吸い込まれるように落ちて行った。
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ふ、と目を覚ますと僅かな浮遊感と温かな感触。その心地良さに一瞬二度寝をするかのようにもう一度瞼を下ろしそうになってしまって慌てて何度か瞬く。
「目が覚めた?」
「サンジくん、」
何度か瞬けば視界がはっきりしてサンジくんが私をお姫さまのように抱きかかえて暗い場所を歩いていることがわかった。驚いてすぐさま飛び起きたいのに重たい体はサンジくんの温かな腕の中から離れられなくてどこか掠れた声を出すことしかできない。
「どこか痛いところはない? おれは医者じゃないからわかんねェし、早くチョッパーと合流してェんだけど、……ごめんね、もう少しだけデートに付き合ってくれるかい?」
じゃり、じゃり、と不安定な足場なのに更に私を抱えてどれくらい歩き続けていたのかわからないのに疲れた素振りなんて全く見せずに私を見下ろしながら軽い調子でそんなことを言うから頷く。きっと私が気を失っている間にもずっと歩き続けてくれてるだろうに気を使わせないようにいつもの調子でウインクまでくれた。私を抱きかかえているからかタバコは咥えているだけで火もついていなくて、何もかも私を優先してくれる優しさに申し訳なく思いながらも安心して身を委ねた。
「こんな光もあまり差し込まねェ薄暗いとこじゃなくて花畑とかでデートしてェけど」
みんなと散り散りになってるっていうのに相変わらずいつものサンジくんで思わず笑ってしまう。
「よかった、レディは笑ってるほうが魅力的だから。あっ、いやもちろん憂い顔のレディも怒ってる時のレディも素敵なんだけどえっとほらつまりレディならどんな表情でも好き」
「ふふっ」
「あっその呆れた微笑みもかわいい」
ふたりきりで、お姫様抱っこで、私のことを気遣って軽い調子で重い雰囲気なんて吹き飛ばして、身も心も守ってくれるどこからどう見ても立派なプリンスでナイト。なのにどうしてかいつもそのままキリッと締めることができずにどこか惜しくてくすくすと笑いが溢れてしまうのをどうにか隠そうと両手で顔を覆う。
「ウワッ顔が見えなくても可愛い」
止まることのないサンジくんの褒め言葉の羅列が面白おかしくてみんなと散り散りになってしまった不安なんて吹き飛んでしまった。もうすっかり体の重みも取れてサンジくんの横を歩ける気力が湧いたけど、もう少しだけサンジくんに甘えていたくてサンジくんの胸元に擦り寄った。
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