タイトルを考えるのが死ぬほど苦手

 
2021/08/10


 ばらばらに崩れ落ちる道にキャプテン!と声を出す暇はなかった。うぐ、と硬い何かに視界も口も鼻も何もかも塞がれて慌てる。うるせェじっとしてろ、と直接響く声に、私の何もかもを塞ぐ正体がキャプテンだということを悟った。それはそれで恐れ多くて逃げ出したい。そろりと顔を上げれば眉を顰めながら別の方向を向いていてつられて視線を向ける。麦わら屋たちが壁際でわいわいきゃっきゃっとゴムの腕で絡め取られながらもひとまとまりになってる姿が見えて思わずホッとした。

「相変わらずあっちの人たちはいつも楽しそうですね」
「お前もあっちが良かったか」

 誰も崩落に巻き込まれずにいたことに気が緩んで安心した私が呟いた言葉に返事があって今の状況を思い出す。きっとシャンブルズで足場のある場所に移動して私のことも安全に回収してくれた。麦わらの一味は確かに傍目から見るととても楽しそうだけど、中には気絶してる人も何人かいて渦中の対象になることにはぶんぶん首を振って否定する。

「いえ私はキャプテンが良いですうちのキャプテンが世界一ですキャプテン大好き助けてくれてありがとうございます」

 機嫌を損ねて今にもシャンブルズで向こうに飛ばされてはたまらない。ぎゅう、と力強くキャプテンに抱きついて早口に思いつく限りの感謝を示した。