タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2021/10/01
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「レディ!」
パアッとまるでこの世で最も愛しい人を視界に入れたかのような花開く笑顔で振り向かれる。これに勘違いしちゃう女の子はきっと星の数ほどいるんだろう。だってまるで特別な人に向けるような笑顔で、蝶よ花よとまるでプリンセスになったかのような扱いをしてくれる。勘違いしないほうがおかしい。わかっていても、どきどきしちゃう。とくとくと静かに跳ねる心臓を無視してサンジくんに歩み寄る。
「紅茶飲む? それとも珈琲? それとも一緒にお酒飲む?」
「一緒に飲む」
「エヘヘェ、やった」
カウンターに座れば嬉しそうにとろけるサンジくんの目にも勘違いしちゃいけない。サンジくんは世界で一番優しい人だけど、それと同じくらいひどい人だなあ、なんてとんだ逆恨みでしかない発想に小さく笑う。
目の前に差し出された海のような透き通った液体の綺麗さに目も緩む。きれい。
「一緒に飲むって言ったでしょ?」
「デヘデヘお隣失礼しまァすッ!」
俊敏な動きで肩が触れるか触れないかの距離に座ってくれたサンジくんに特別じゃなくても嬉しくて頬が緩む。乾杯しよ、とグラスを掲げれば甘いフェイスをキリッと引き締めてスマートな仕草で合わせてくれるからさすがだなあ。
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