タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2021/10/22
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魚のように自由に海を駆けるサンジくんが私を見つけた瞬間に目をハートにしてこっちに近付いてきてくれるから可愛い。ぶんぶんと両手を振ったのも束の間、一瞬で目の前まで泳いできたサンジくんが何をしてたの?と言わんばかりに首を傾けてその幼なげな仕草に頬が緩む。さっきまで見ていた綺麗な珊瑚礁と、そこに隠れ住む小さな魚たちを指で示した。海中で言葉を紡げなくてもくんにゃりと体をくねらせて全身で「かンわいい!」と表現してくれているのが伝わって思わず笑ってぽこりと小さな空気がこぼれた。ちょいちょい、と今さっき珊瑚礁を示した指で手招きすればあんなにぐねんぐねんに体を動かしていてもレディの一挙一動を見逃さないサンジくんはすぐさま気付いてくれて、すぐに触れられる距離まで近付いてくれる。両手を伸ばしてサンジくんのたくさん空気を含んだぷっくりとした両頬にそっと両手を添えた瞬間、海の中に溶けてしまうんじゃないかってほどとろけた目。ふふ、とまた思わず笑ってしまって私の残り少ない酸素が海に逃げて、そして両手に力を入れた。
ぎゅっ。とろけて細くなっていた目がまんまるに見開いて、頬に詰め込まれていた大量の空気が大きな泡や小さな泡となって目の前に広がる。刹那悪戯が成功したことに唇を緩める私の腰を絡めとり、ぐん、と浮遊感に引っ張られた。空気を失ったサンジくんが慌てて私ごと浮かびあがろうとするそのあまりのスピードに海面に上がった瞬間ずっと我慢していた笑いがけたけたとあふれでてしまった。
「あはっ、あはは! ごめんね、サンジくん、つい」
「ごほっ、い、イタズラなレディも、なんてすてき、なんだッ、……びっくりした……」
けほけほと咳き込むサンジくんのびっしょり濡れて暴れている金色の髪の毛をそっと指で整えながら笑う。私の悪戯を全く責めるつもりなんてないどころかむしろどこか喜びつつ褒めてくれるサンジくんに頬が緩みっぱなしになってしまう。慌てて酸素を求めて私の腰を抱いたまま浮上したおかげで少し顔を傾ければ口が触れてしまいそうなほど近いこの距離にサンジくんは気付いてるのかな? 息が整った瞬間のサンジくんの反応が楽しみだなあ、なんて、また小さく笑った。
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