タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2021/11/03
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「お前が欲しい」
「いいよ〜」
一世一代の告白を軽いノリで受け取られたのは腹が立つが、了承は了承だと緊張に強張っていた表情筋が人生初の緩み方をしそうになって、次いで放たれた言葉に固まる。
「どこの部位?」
「は?」
「うーん……外側はちょっと困るけど、内臓だったらまあどこでもいいよ」
ぺたぺたと自分の体を撫でさすりながらうんうん考え込みだしだかと思えば自己完結してにっこり笑顔を向けられて頭を抱えそうになる。ちがう。そういうことじゃねェ。
「…………お前の心が欲しいんだ」
まあでも言葉が足らなかったな。具体的に言わなかったおれが悪い。そうだな。
「心臓? うーん、……大事にしてくれるならいいよ」
今度こそ頭を抱えた。人間の一番大事な部分であろう心臓を預けてもいいほどの好感度があるという事実は分かったが、おれが言いたかったのはそういうことでもねェ。こいつからすればおれの言葉に了承したにも関わらず、急に頭を抱えたおれを不思議がっても仕方がない。でもそもそもなんで臓器欲しがることを不思議に思わずに一つ返事で了承するんだ。おい。臓器だと思ったならそれは断れ。どんな理由であれ臓器欲しがる男なんざやべェやつでしかねェから。好きな女の貞操(?)観念やらなんやらに頭を抱え続けるおれを下から覗き込んで心配そうに見上げてくる姿にため息をつく。だけどまあこういうところも嫌いになるどころか、愛しく思えてしまうのが惚れた腫れたの世界。
「どうしたの?」
「お前は本当に馬鹿だな」
む、と目を細めておれを睨み付ける姿にため息を吐く。もういい。お前のことが欲しかったが、わからねェなら別の道を行くまでだ。
「お前はもうそのままでいい。代わりにおれをやる」
「え? ローの心臓預からなきゃいけないの? 私が預かる方が危なくない? ローよりはるかに弱いよ?」
未だに臓器のことだと勘違いして焦る姿に鼻で笑う。
「返品は不可だ。一生かけて受け取れ」
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