タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2021/11/06
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ぱたぱたと船の端から端へ駆け回る金色と黒色に、さてどうしたものかと考える。ウチのコックさんは働き者すぎてじっとしている時間がない。大忙しであっちへこっちへ走り回るサンジくんに「はらへった!」「酒」「喉が渇いたわ」「ルフィがおれのおやつとった〜……!」えとせとら、四方八方から声がかかる。サンジくんも「その口に入ってんのはなんだ」「真っ昼間から飲ませる酒はねェ!」「ん任せてロビンちゅわん」「ちゃんと人数分用意してんだから人のまで奪うなバカキャプテン」「チョッパーも泣くな、ほらこれやるから」えとせとら暴言だったり優しさだったり忙しなく感情をくるくる変えながら投げ返している。いつもなら私もそこに混ざってサンジくん構ってと声をあげていて。隠れるようにみかん畑を間借りしてうんうん唸りながら考える。普通の人相手なら忙しさの原因を取り除くのは簡単だ。お手伝いをすればいい。だけれどレディである私がお手伝いを名乗り出てしまえば、お手伝いのご褒美を私にあげるというサンジくんのお仕事が増えてしまう。だからってご褒美はいらないだなんて言ってしまえばしょんぼりしてしまうのは目に見えていて頭を抱えてしまう。クルーみんなでサンジくんが日頃してくれている雑務を引き受けてサンジくんに休暇を与えたくても、泳ぎ続けていないと死んでしまう魚のような人相手には逆につらい心持ちにさせるだけで。善意の行動なのにからまわってしまう。うんうんうんうん考えて、お手上げだ、とため息をついて空を見上げた。はずだった。きらきら輝く金色のすだれに瞬く。
「美しいレディ、ドリンクはいかが?」
トレーに冷えたグラスを乗せたサンジくんが空を隠すように立っていて驚く。さっきまでどたばた船の端っこから端っこまで走り回っていた忙しない人とはとても思えない優雅でお上品なウエイターさんが立っていた。うんうん考え込んでいる間に全ての用事が終わったんだろうか。
「麗しのレディは何を悩んでたんだい?」
「サンジくんのこと」
カラフルなドリンクが入ったグラスを受け取りながら問われて苦く笑いながら答える。
「ええ?! そんなっ、悩まなくってもおれはレディのものだよ?!」
サンジくんの中でどんな物語が創造されたのか目をハートにして体をくねらせ見当違いなことを言い放つ姿に笑った。
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