タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2021/11/11
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「背中、触ってもいい?」
「あ?」
不思議そうに声を出して眉を片側だけ上げながらも否定はせず、おらよ、と差し出された背中にぺたりと手のひらをくっつける。布越しでもじんわり暖かい筋骨隆々な背中をぺちぺちと無遠慮に触らせてもらう。
「……何がしてェんだ」
「触りたいだけ」
満足してありがとう、と言えば訳がわからないなりにお礼の言葉を受け取ったゾロに小さく笑った。
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「背中、触ってもいい?」
「ん」
布越しには触れたことのある場所。だけど剥き出しのそこにはさすがに触れたことがなくて思わず呟いてしまった。だってお風呂あがりに湯気を立たせながらうろうろと上半身裸でうろついてるんだもの。せっかく我慢してたのに目の前にご馳走を吊り下げられて我慢できるほど私は良い子じゃない。
「ほんと、綺麗な背中だね」
「おう」
お風呂あがりだからか、直に触れたからか、この間触らせてもらったときより僅かに熱い背中にぴたりと手をそわせたままじっくり眺める。ゾロは全く気にも止めずにごきゅごきゅと音を立てて喉を潤している。傷ひとつない綺麗な背中は誇り高く、世界で一番安全な場所。ゾロの背中としてこの世に生まれることができて幸せだね、と触れる皮膚に小さく笑う。戦いに身を投じる男として生きている人なのにここだけは戦いを知らず真っ白に守られている。
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何度も背中を色のない手つきで触れる手に焦れったくなる。修行が足らない。色を知らないわけではないと思う。普段の女どもの会話や、男たちとの距離感から年相応に色は知っている。他の男とはきちんと一線をしいているのにおれだけ飛び越えてしまうのはオンナの話題を出されても乗ったりしないおれがそんな感情を持つとは思っていないからだろうな。男という生き物ではなく、剣士という生き物として見られている。それを覆してやろうとひっくり返して押し倒すのは簡単でも、それができないのは無防備に二十一の男の素肌をべたべた触る馬鹿な手の持ち主が好きだからで。
「綺麗な背中」
「お前なら傷付けてもいいぜ」
「なんでそんなこと言うの。私はずっとゾロの味方だよ」
悲しそうな声が後ろから聞こえて、意味を全く理解しなかった女に喉を鳴らして笑った。
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