タイトルを考えるのが死ぬほど苦手

 
2021/12/06


 ふに、と柔らかな頬に私の人差し指の爪先が埋まって、いつも穏やかに弧を描いているロビンちゃんの目が零れ落ちそうなくらいまんまるく見開いて私を見つめている。

「え、な、どうし、たの、かしら、?」

 いつもはすらすらと難しい言葉を紡ぐ口が震えて戸惑いを全く隠しきれていないロビンちゃんの頬の弾力をふにふにと楽しむ。毛穴なんて存在しない陶器のような艶肌なのに、マシュマロのようにやわらかい。
 私の人差し指を避けられなかったことも、ただただ受け止めて戸惑う姿も、今まで独りで生きてきた女の人がこの距離を許してくれることが嬉しくて胸がいっぱいになる。貴重な戸惑い狼狽えるロビンちゃんは早々に店仕舞いしてしまったのか、無言でふにふにしている私にいつも通り目を細めて笑ってくれる。

「ふふふ、こんなことされたのはじめてだわ」

 ロビンちゃんが胸の前で腕をクロスさせて、ああこの柔らかな感触を楽しむ時間はもうおしまいかとしょんぼりしたのにいつまで経っても指先の感触は消えない。あれ?と首を傾げようとして、ふに、と何かが頬に埋まる。

「仕返しよ」

 私の肩に咲いた手。ふに、と私がロビンちゃんの頬をつついているように私の頬をつついているものの正体はロビンちゃんの細く長い綺麗な指。

「あら。されるのも楽しいけれど、するのも楽しいわね」

 ふに。反対の肩にも花が咲いて私の両頬がロビンちゃんの指に弄ばれている。

「クセになりそうだわ」

 うふふ、と笑うロビンちゃんの頬にも私の指は埋まったまま、今度は私が狼狽える番。