タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2021/12/19
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ふわふわと海の中で漂って酸素を求めて海上へ浮かび上がる。ぷはっとサニー号に手を添えて髪の毛を整えていた瞬間、ぶっ、と聞き慣れた音に苦笑しながら音のした方へ振り返る。想像通りほんの少し離れた場所で身悶えるサンジくんの姿に大丈夫?と近寄ることすらできない。だって余計にひどい有様になるのはわかりきっているから。ほったらかしにするのは心苦しかったけどそのまま梯子に手をかけてサニー号へ登る。
おかえりーとウソップとチョッパーに声を掛けられてただいまと返しながらタオルで髪の毛を拭く。後ろで、とすん、と軽い音がしたかと思うとサンジくんも甲板に降り立っていて、海水だけじゃなくてぽたぽたと鼻血も滴らせている姿にとうとう笑ってしまった。
「ま、マーメイドが泳いでるのかと思ったら君だった……!」
崩れ落ちて褒めてくれる大袈裟なサンジくんに笑いながら近付いて濡れてうねる髪の毛にタオルをかぶせて拭いてあげる。ぶっ、と余計に鼻血を滴らせてしまって少しだけ焦る。
「人魚じゃなくて天使?!」
「サンジくんほんと免疫なくなっちゃったね……」
もともと無類の女好きではあったけど多少の接触やこんな水着程度で鼻血までは出さなかったのになあ。さすがに幸せパンチ受けたら鼻血出してたけどそれでもちょっと垂らす程度だったのに、今はちょっとの露出で滴り落ちるほどの有様。
「早く免疫つけてもらわないと私も困るなあ」
目をハートにしながら不思議そうに首を傾げて素直に髪を拭かれるサンジくんの耳元にそっと口を寄せる。
「だっていつまで経ってもサンジくんと大人のお付き合いができないじゃない?」
瞬間、目の前に星が散る。驚きに痛みの走った後頭部を押さえて顔を上げたときにはもう目の前にサンジくんはいなくて首を傾げる。
「この悪魔ッ! サンジを殺す気か!」
「ばか! ばかばかばかばかばか!!」
今までサンジくんがいた場所にウソップが立ちはだかっていて、その後ろに人型に変化したチョッパーの体が見え隠れしていて罵倒だけが聞こえる。後頭部を撫でさすりながら立ち上がればウソップの影に隠されたサンジくんがほんの少し見えて、あちゃあ、とほんの少しだけ反省する。サンジくんはだくだくと甲板を真っ赤な血の海へ染めて気絶しているし、チョッパーは私を罵倒しながらもてきぱきと手際良く止血と輸血を始めている。またウソップが私の前に仁王立ちをしてちらりと見えたその有り様を隠される。ウソップが口を開く前に自主的に素早く正座して見上げてもお説教が短くなる気配はなく、こうべを垂れた。
「頼むからサンジのことがほんとに好きならサンジのペースで口説いてあげてくれ……」
「ごめんなさぁい……」
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