タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2021/05/15
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こんな笑顔は見たことがなくて、ああ、これ、夢だなあ、ってすぐに理解した。いつもあくどい表情で敵を枯らして飛ばすあの人が、せいぜいニヤリとすることはあれど、こんな穏やかな笑みを浮かべるところなんて想像もつかなくて、夢の世界の私の想像力に少し笑ってしまった。絶対こんな顔しない。英雄だったときの表情だって、なんだか胡散臭かったのに。なんて、面と向かって心の中ですら思えないことを夢の中だからと考えた。
ねえ、と言葉を出せて驚く。こんなに自由に動ける夢は初めてで、現実みたいだと思ったけれど、なんだね、と優しいを通り越して甘くて蕩けてしまいそうな微笑みを浮かべて私との距離を近付けようとしゃがみこんでくれる姿があまりにも現実味が無さすぎてやっぱりとんでもない夢だと笑ってしまう。普段言えない感謝の言葉でも伝えてみようか、だなんて私まで甘い考えに思考がふわついてしまって、どんどん近付いてくるクロコダイルさんにあまりの現実味のなさに距離感が掴めなかったのか、ごつん、と鼻がぶつかる。反射的に、いた、だなんて呟いてしまったけれど夢なんだから痛いはずもなく苦く笑う。目の前に広がるクロコダイルさんは相変わらず現実味のない笑顔で、その害意のない笑顔に怒る気が湧かない。そもそも痛くないし。
だなんてのほほんと思っていた瞬間、ちゅ、と音が鳴って固まる。ちゅ、などという不埒な音は、唇から聞こえた気がして、つまりそれは、クロコダイルさんが私にキスをしたということで、これは私の夢で、つまり私はクロコダイルさんに微笑んでキスされたいと深層心理でそう願ってしまっているんだろうか。そんな思考に驚いて固まったままの私の舌に、苦い味が広がったのはどうして、
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