タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2021/06/20
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仰向けになって月明かりに照らされる海面を見上げる。ぽこぽこと空気が溢れて海面へ上がっていく様はシャボン玉のようで綺麗だ。海に嫌われてるから殺そうとするのか、それとも好かれているから引き込まれるのかわからないけど、悪魔の実を食べてしまった私たち能力者は海に入って仕舞えば途端に役立たずでただただ沈んでいく。
ナミちゃんですら把握できない嵐が急にやってきて、レディは部屋の中へ、とサンジくんが大きな声で叫んでいたのは聞こえていた。だけど、がくん、と大きく揺れた船に体が浮いて、なすすべもなく投げ出されてしまった。仕方ない。この船の人たちに出会う前は嵐が恐ろしくて仕方がなかった。助けてと叫んだって助けてくれるわけがないと思い込んでいたから。
だけどみんなと出会って、助けてと叫ばなくても助けてくれる人がいると知った。サンジくん、と海の中でつぶやいて、ぽこぽこと酸素が口から逃げていく。海面にうつる月明かりがどんどん大きくなっていくのが不思議で、目を細めた。能力者が浮かんでいくはずもなく、月はどんどん小さくなるのが普通なのに、どうして金色が近付いてくるんだろう。
不思議に思って瞬いた瞬間、焦点があった視界が捉えたのは私を助けにきてくれたサンジくんで思わず笑う。綺麗なまんまるな金色だったから、月かと思った。笑った拍子にまた、ぼこっと大きく酸素が逃げてサンジくんの表情が焦りに滲む。溺れている私の心情はわりと余裕なんだけど、サンジくんはとても心配してくれていて申し訳なくなる。すいすいとまるで人魚のように泳ぐサンジくんの腕の中に抱え込まれてあっという間に海から顔を出せて空気を取り込んで咳き込む。
「レディ、大丈夫?」
「サンジくん、ありがと……」
よかった、と心底ホッとしたようなサンジくんの腕の力が一際強くなって、まだ体が海水に浸かっているせいで体がだるいけど腕をどうにか持ち上げてサンジくんの首に抱きついた。
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