タイトルを考えるのが死ぬほど苦手

 
2021/06/23


「サンジくん、この2年間で私も強くなったんだよ?」
「わかってるんだけど……わかってるんだけどどうしても体が動いちまうんです……ごめんね……」

 今日も今日とてサンジくんに庇われ一人も伸すことができなかった。悪いことをしたと思ってるのか自主的に正座をしているサンジくんのせいでなんだかすごく説教してるような絵面で肩身が狭くなる。私の前に立ちはだかって代わりに敵を倒してくれても無傷でピンピンしてるんだから甘えてればいいじゃない、とナミちゃんやロビンちゃんは私を宥めようとしてくれたけどそういうことじゃない。

「私のこと、信用できない? そんなに弱そうに見える?」

 そりゃあ、ルフィやゾロや、サンジくんみたいに、そこまで強くはないけれど、私だってこの麦わらの一味で、2年修行して戻ってきたというのに一度も実力を発揮できていない。小石にすら躓かないようにただ歩くだけでも道にレッドカーペットすら敷いてきそうな勢いだ。

「そんなことねェ! こんなにかわいくてきれいでまるで天使か女神のようなのに、強いこと、知ってる。知ってるけど、それでも、」

 なんだか悲しくなって思わずしゃがみ込んでしまった私に勢いよく否定してくれたサンジくんに目を見開く。私が落ち込んだことに私以上に胸を痛めて言葉を重ねるサンジくんが、私を信用してなかったり弱いと思ってるわけがないのはわかってるのに、それでもやっぱり一度も一緒に戦えないのは複雑で。

「……おれの我儘なんだよ、ごめんね、2年間、会えなくて、寂しくて……おれが2年も会えなかったのにぽっと出のクソ野郎がレディを見るのも、戦闘のためとは言えレディがぽっと出のクソ野郎を見るのも、嫌なんだよ……だからつい、レディの前に立っちまう……2年分の君を取り戻したくて、他の奴らに見せたくなくて……そんなおれのみみっちい嫉妬のせいでレディを悲しませてちゃナイト失格だよな……本当にごめんよ」

 ごめん、と目をまっすぐに見ながら真摯に放たれた言葉に、瞬きを繰り返す。脳で何度も言葉を反芻して、理解して、勢いよく立ち上がる。息が乱れて頭がフラついたのは急に立ち上がったせいだ。そう。体に熱が灯ったのも怒ってるから。照れたわけじゃない。違う。

「ば、ばか! サンジくんのばか!」
「うん、本当にごめん、いくらでもなじってくれ……」
「! ばか!」

 ばか、しか言えなくなってしまったけど決して照れてるわけじゃないんだから。違うってば、ニヤニヤしながら見ないでナミちゃん!