タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2021/06/25
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「あっ、ぶねェなァ!」
そう怒鳴られたのは、私がスモーカーくんの攻撃につい近寄ってしまったから。それに、私がこうすることは初めてではないからこうして怒鳴られるだけで済んでいる。初めて私がこの悪癖をしてしまった時は普通に怪我をした。初めてそれをした時は私がわざと近寄ったことに気付かなくてスモーカーくんは周りを見ていなかったと自分を責めに責めて責任は取る、だなんてすごい顔で言ってきたのも良い思い出だ。わざと近寄るほどにスモーカーくんのことを好きな私はその言葉にラッキー、だなんて一瞬思ってしまったけど、慌ててわざとだと言葉を紡いだ。それから私は一度も怪我をしていないし、あのモクモクに包まれるという野望も叶えられていない。悲しい。包まれたい。
「てめェはどうしてそう、この、バカヤロウ!」
ふわりと逃げてしまった煙が、戦闘中に馬鹿なことをしでかした私に対する苛立ちからかさっきよりもぶわりと広がってそのまま絞め殺すんじゃないかってくらい海賊を縛り上げている。いいなあ。私がソレされたいのに。あーあ。挑戦するのは一日に一度。だって一度それをしてしまえばしばらくはぴりぴりして隙なんてひとつもなくなるから。だから仕方ない。これ以上羨む人数を増やさないために、向かってくる海賊たちを捕縛することに頭を切り替えた。
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「たしぎちゃんも飲む?」
「いえ、私は、その」
私の部下じゃないとは言え上官の同期からの誘いは断りにくいのか困ったような笑顔で濁された。船縁に手を添えて三日月を眺めながら今日もチャレンジ失敗したなあなんて反省会。
「あの、どうしてあんなことをなさるんですか」
「あんなこと?」
「その、戦闘中に、その……」
飲むことはやんわり濁したのにこの場を立ち去るつもりはないのか、それどころかそろりそろりと近付いてくるかわいい後輩に頬が緩む。たしぎちゃんが聞きたいことがわかって、ああ、と声を漏らした。
「スモーカーくんの煙、雲みたいだから、一度包まれてみたくって。ああやって近寄ったら海賊と間違えて包んでくれるかもしれないでしょ?」
「えぇ……?」
素直に答えたのに思い切り怪訝な声をあげられて私の方こそ唇を尖らせる。なんでよう、たしぎちゃんだって一度はあの煙に包まれてぷかぷかしてみたいなって考えたことくらいあるでしょうに。
「それならそうとあんなバカな真似はせずに素直に言えバカヤロウ」
あたりが白くなったと気付いた時にはふわふわの煙が私を絡め取っていて、目の前にはスモーカーくんが呆れた顔をして立っていた。
「満足か」「海賊っていつもこんな気持ち良い思いしてるの? ずるい」「てめェ仕様だよバカ女」
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