タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2023/01/06 震える指先・抱き締める腕の強さ・恋をしましょう
ルフィ
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ぎゅるんとものすごい勢いで手を回されて、ばちんっと抱きついてきたのはルフィ。最初の頃はその勢いに吹っ飛ばされて甲板にへばりついてひんひん泣く私と慌てふためいて謝るルフィとどこから飛んできたのかそんなルフィにブチ切れるサンジくんとその煩さにゾロやナミちゃんから怒声が飛んできて阿鼻叫喚の図になっていた。でも数えきれないほど何度も繰り返されるルフィの奇行にちょっとふらつきながらも踏ん張れるくらいには私の体も鍛えられていて、もう無様に泣くことはない。だからって唐突なこの奇行自体に慣れることはなくて私の肩に顎を乗せて満足そうに笑いながらへばりつくルフィを呆れ顔で見やって全く効かないだろう説教をとりあえず形式的に飛ばす。
「あっひゃっひゃっひゃっ」
案の定全く効かなかった。私の肩にぐりぐり柔らかい頬を押し付けて楽しそうにするルフィに怒りも削げていく。好きなやつには引っ付いててェだろ?なんて屈託なく笑われたら、仕方ないね、ルフィだもんなんて、結局いつもへばりつくのを許してしまう。サンジくんの方が私より怒ってる。レディに気安く触れるなだのなんだの。だけどあまりに邪気のないスキンシップに、唐突な奇行の被害者のはずの私がまあまあだなんて烈火の如く怒るサンジくんを宥めてレディが良いのならと収束するのがいつものことで。今もサンジくんがキッチンから勇んで飛び込んで来ようとしたのが見えたから思わず反射的に手で制した。いやでも、レディがいいなら、やっぱだめだろ、いや、ともごもご呟く声が聞こえたけどキッチンの扉からは足を踏み出さない女性至上主義に笑ってしまう。あ゛っ、とサンジくんの奇声が聞こえた瞬間にぐりんと視界が変わって無理矢理目の前に割り込んできたルフィの大きな目に驚いて私の目も丸く見開かれたのを自覚した。自分より他に注目がいったのが面白くないのか、ムスッ、とあからさまに拗ねた表情のルフィに呆れて思わず幼児にするように頭を撫でる。ただの小さな子どもにしか見えないけど確かにこれが私たちを率いる唯一無二のキャプテン。
「その馬鹿はもう止めらんねェからしょうがねェけど、レディもそろそろマジで嫌ならちゃんと蹴っ飛ばさないと食われちまうよ!」
おれはちゃんと言ったからね!とルフィに隠されて見えなくなったサンジくんが叫んでキッチンに続く扉が閉まった音が聞こえた。その間も構われないことが不満なのか拗ねて唇を尖らせたままのルフィにようやくちゃんと意識を戻して頭から頬から撫で回す。動物にするような扱いなのにちゃんと自分に注目が戻ったことが嬉しいのか尖っていた唇が和らいでにこにこ楽しそうに頬が緩んで笑う。本当に小さな子みたいだ。だけどだからって、本当に小さな子みたいに目に映る全てを食べるわけじゃない。
「サンジくん、ルフィのことなんだと思ってるんだろうね? ルフィだってさすがに人間と食べ物の違いはつくもんね〜」
わしゃわしゃと撫で回しながらキャプテンを小さな子ども扱いしてる私なんかよりよっぽど酷い思考回路のサンジくんに苦言を呈す。よく伸びるゴムの手触りが良くて時折頬を引っ張ってぺちんと離して戻す、なんて遊びをしていたら、楽しそうに笑っていたルフィが眉を顰めたから思わず手が止まる。
「お前こそおれのことなんだと思ってんだ?」
「え?」
「サンジの言ってることは正しいぞ?」
なぜかルフィから後ずさりたくなってしまったのも束の間、更にぐるんぐるんに絡め取られた体はいつの間にか一歩も動けなくなっていて動揺する。サンジくんの言ってることが正しい? 私のこともチョッパーのように非常食だと思っていたということ? いや、それは違う。でも。だけど。それ以外の選択肢は一つだけ。でもそれはあまりにもルフィのイメージから掛け離れた思考回路で、それだけは絶対に違うはずだと脳が受け付けない。ただただ現実を見れずに戸惑って言葉を紡げないでいる私をまっすぐ見つめるルフィに目を逸らす。逸らしたはずだった。ゴム人間にはそんな小手先通じるわけなくて、また目の前に回り込まれて息を呑む。
「こんなにくっついても怒らねェし逃げねェんだから、食べていいってことだよな?」
にっかりと笑ったルフィが食べたのは私の唇、?
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