タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2023/01/25
※家族愛
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「フラれちゃった……」
「私の得意なこと、何か知ってたかしら?」
女部屋を勢い良く開いたのとは裏腹に、小さな小さな声が落ちてそれをちゃんと拾ってくれたロビンちゃんに涙が滲み出そうになった。それと同時にロビンちゃんの言葉を不思議に思って首を傾げる。ロビンちゃんの得意なこと? 私の情けない言葉の次にかけられた言葉、で。不思議にぱちぱち瞬いている間にロビンちゃんの花がふわりと咲いて私の背中を押すから自然とロビンちゃんが座っているベッドに誘われていつのまにか柔らかな胸に抱き寄せられていた。ふわりと散る花にふと正解に辿り着く。
「ガーデニング……? お花、教えてくれるの? 私にもできるかな……」
フラれて行き場のなくなった愛をお花に捧げるのは良い気晴らしになるかもしれない。そう思って柔らかな胸からロビンちゃんの顔に視線を移したのに、不正解を言った時の表情をしていてまた首を傾げた。
「花を一緒に育てるのは大歓迎よ。でも私が言いたかったのはそうじゃないわ」
「?」
「私の得意なこと、それはね」
────暗殺♡
うふふ、と笑うと柔らかな体が揺れて私も揺れる。
「ところで、あなたを傷付けたのは誰?」
ひゅ、と喉が締まって固まる。ロビンちゃん、さっきなんて言った? 得意なこと、暗殺。あんさつ。その言葉が脳に届いた瞬間、失恋の痛みなんかよりよっぽど心臓が冷えた。優しく抱きしめ撫でられる甘さにほっとしている場合なんかじゃない。
「ろろろろびんちゃんじょ冗談だよね? ふ、フラれただけだよ、そんな、暗殺だなんて」
笑えない冗談だなあアハハと笑う私の頬は引き攣っていて、ロビンちゃんだけが甘く微笑んでいる。だめだ。冗談なんかじゃない。
「私の大好きな人を傷付けたのよ? 許せないわ」
聞いたことのないくらい冷たい音が落ちてまた喉が締まる。さっきからはらはらと散る花が不気味で、はっとする。ちょっと待って。この花はロビンちゃんが能力を使ってるってこと、で。私がまごついている間にロビンちゃんの情報収集能力によって私の好きだった人の個人情報が丸裸にされるだけじゃなく、命まで散らされそうになっている。慌てて引き止めるためにロビンちゃんに抱きついて必死で阻止する。
「どうして止めるの?」
「だだ、だめだよ、そんな、フラれただけで、そんな……」
「だけ、なんかじゃないわ。あなたが傷付いてる」
「だ、だめ」
だめ、としか言いようがなくて自分が情けない。もっとちゃんと止めるべきなのはわかっててもどうしたって、だめ、しか出てこない。
「…………仕方ないわね」
あまりの私の情けなさすぎる語彙力に優しいロビンちゃんが結局折れてくれて、部屋の中に花が散ることはなくなって一安心した。力が抜けて柔らかな胸に埋もれる。そんな私をロビンちゃん本体の手が柔らかく撫でてくれるから安堵の息をついてロビンちゃんを見上げた。ばちんと絡まった視線は全く納得なんてしていない。だけど私の言い分を飲んでくれてほっとする。
「気が変わったらいつでも言うのよ」
いつだって消してあげるわ。
柔らかく微笑まれて、一度も教えたことのない相手の名前を紡いだロビンちゃんに、きゅ、と喉が変な音を立てた。
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