タイトルを考えるのが死ぬほど苦手

 
2024/04/24 スモーカー
さらば、日常・あなたが好きです・愛で地球は救えなくても僕は救えます
※夢主の元彼概念


「なんでそうお前はダメ男にばかり引っかかるんだ」
「海軍センサーかな」
「捕まえる方ならいいが海軍がカモにされてちゃ世話ねェだろ」

 私の軽口に、馬鹿か、と呆れたように吐き捨てるスモーカーくんに苦く笑う。お前は馬鹿じゃないはずなのに恋愛が絡んだ時だけ世界で一番馬鹿になる。何度も同じような言葉で叱られて、案の定今もまた同じような言葉をぶつけられている。本当に毎回きちんと反省はしてる。それでもどうしても毎回同じようなダメ男に引っかかる。まさか彼氏を窃盗の容疑で逮捕することになるとは思わなかった。さすがに今までのダメ男は犯罪までやらかさなかったから歴代でぶっちぎりの一位に君臨して一生そのまま更新されないでほしい。

「私、見る目ないみたい」
「ようやく気付いたのか」
「……スモーカーくんだって別に恋愛に明るいわけじゃないでしょ」

 ふん、と鼻で笑われて馬鹿にされたから慰めの会を開いてもらってるのにも関わらずに喧嘩を売ってしまった。でも、だって、スモーカーくんに言われたくない。スモーカーくんが百戦錬磨の男の人ならアドバイスも素直に聞けるけど、好意を向けてきた女の人に気付かずデリカシーのないことを言って始まるまでもなく終わらせてばかりいる人にそんなこと言われたって素直に受け止められない。

「女のことはわからねェが、同じ男相手のことならわかる。だから一人目からあいつはクズだってちゃんと気付いてたし散々忠告してやってたろ。それでも聞く耳持たなかったのはお前だろうが」
「……うぐ、」
「長年の付き合いのおれの勘より、ぽっと出の男を信用して痛い目見るのをあと何回繰り返すんだ?」
「……だって好きな人のこと信じたかったんだもん」

 そうかい、と呆れて肩を竦めるスモーカーくんから顔を背けていじける。スモーカーくんの言うことが正しいのはわかってる。でも、恋に浮かれた私は騙されてるなんて思いたくなくて、ほんの少しの可能性にかけて結局いつも玉砕する。そしていつもスモーカーくんに泣きついて、今みたいにちょっと逆ギレして、反省して、泣いて、慰められて、前を向く。

「お前はダメ男が好きなのか?」
「そんなわけないでしょ、って言いたいけど説得力ないね」

 否定したかったのに、今までのことを思うと否定できなくてため息をつく。結果的にダメ男だっただけで、ダメ男だから好きになったわけじゃない、はず。

「……ダメ男が好きなのかな、……また次もダメ男だと思う?」
「知らねェ。どうせそうだろ」

 投げやりな言葉に唇を尖らせる。そんな匙投げなくたっていいじゃない。懲りずに何度も慰めてもらっておきながら、スモーカーくんの態度にほんの少しイラついて、ちぇ、とわざとらしい舌打ちをした。ら、スモーカーくんから本気の舌打ちが返ってきて驚いて顔を上げた。ばち、と目が合ってため息をつかれた。忠告も聞かないで何度も同じことを繰り返すからとうとう呆れられてしまったんだろうか。

「おれはお前の好みのダメ男じゃないんだな」
「……え?」
「浮気はしねェし、ギャンブルはするが借金はねェし、もちろん犯罪なんてしねェ。今までのダメ男よりマシなダメ男なのに、よっぽどおれは眼中にねェらしい」

 スモーカーくんの言葉が耳に入っているのに脳がうまく処理してくれなくて、頭の中がはてなだらけ。

「お前のこと世界で一番愛してるダメ男がここにいるのに、どうせお前は懲りずに他のダメ男にまた引っかかりにいくんだろ」