タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2024/06/10 二年前ロビンちゃん
堕ち逝く惰性・淋しくても死なないうさぎ・頬の丸みが愛しい
※ボツ
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「ロビンちゃんこれ美味しそうだよ! あーー、…………なんちゃって!」
無邪気に笑いかけながら私へスプーンの矛先を向けてきた彼女が一瞬固まって、それから勢いよく彼女自身の口元へスプーンを運び頬を丸くしながら笑う姿に表情を崩さずに驚いた。美味しい、と目を細めながら笑って、今度こそ彼女が器ごとスプーンを渡してきたから思わず受け取ってしまう。美味しかったよ、と笑って再度勧める彼女に、体が勝手に動いて口の中へそれを運んだ。ほんの少し強張っていた表情がその瞬間ほころんで、確信してしまった。彼女は、私が彼女たちを疑っていることに気付いていた。今まで騙し騙される環境にいて、腹の探り合いなんて息を吸うように当たり前にしていた行為で、疑うことにも疑われることにも罪悪感なんてひとかけらも浮かんだことがなかった。なのに、一瞬でも疑っていたことがバレていた今、息が止まりそうなほどに苦しい。
彼女たちに、疑われた方が良かった。彼女たちの大事なお姫様や、罪のない砂漠の人たちを苦しめた女なんだから、同じ船に乗せてもらえても疑われるのは当たり前のはずで、なのに、彼女たちは私を疑わなかった。無邪気に私に笑いかけてくれて、一緒の部屋で眠って、夜遅くまで本を読むから寝坊したのを起こされて、食卓を囲んで、まるで家族みたいに私に接してくれて、天国のように感じられるほど幸せで。だから、もう、赦された気になっていた。こんな私を受け入れてくれた優しい人たちを、疑っていると思われていたことが苦しくて、今食べているものの味もわからない。あなたたちが私に毒を盛るだなんて馬鹿げた疑いを持つのはこの船に乗ってから一日も続かなかった。馬鹿みたいな腹の探り合いなんて出来ない人たちだって、一日でわかった。なのに、いつから? いつから、私は彼女たちにこんなふうに気を遣わせていたんだろう。思い返せば食卓に並ぶコックさんの料理も、大皿ばかりだった気がする。船長さんの胃袋がすごくて桁違いの量を作るから結果的にそうなっていたと思っていたのに、まさかそれも、疑っていると思われていたからこその彼の気遣いだった? 何も、考えていなかったのに。ただ目の前にあるかぐわしい匂いと素敵な盛り付けに純粋に五感全てで喜んでいただけなのに、大皿から更に私たち女にだけ綺麗に飾り付けられて手渡されるのを小さな子どものように嬉しく思っていただけなのに、全部、私が彼らを疑っていると思っていたから? 優しい人たちの善意を踏み躙って余計な労力を払わせていたのは私のせいなのに、そんな優しい人たちを私が疑っていると思われていたことがひどくつらくて、へたりこむ。
「ロビンちゃん?! どうしたの?!」
急に崩れ落ちた私にすぐに駆けつけて背中をさする優しい彼女に、涙が溢れ出た。顔を覆い隠す私を見て、チョッパー呼ぼうか、と優しく声をかけてくれるから余計に感情が溢れ出る。あなたたちのこと、疑ってなんかない。あなたたちに差し出されたものなら、なんだって飲み込んでみせる。それが毒でもなんでも、疑わずに受け入れる。疑ってなんかない。大好きなのよ。疑ってなんかない。あなたたちのことがこんなにも大好きなだけなのに。
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