タイトルを考えるのが死ぬほど苦手

 
2024/11/14 ルフィ
お日様の匂い・柔らかい頬・囁かれるたび癖になる


「ルフィ、お風呂入ったの?」

 ああ、と元気良く返事したルフィに近付く。お風呂に入った、って言ってもルフィがシャンプーやボディーソープに気を遣うなんてことはないから、ルフィから香るこの匂いはルフィ本来の匂いで、すん、と鼻を鳴らして頬が緩む。お日様の匂いだ。

「最近ルフィ、ちゃんとお風呂入っててえらいね」

 言いながら、キャプテンにかける言葉じゃないな、なんて自覚したけど、でもそうとしか言えなくて笑う。

「風呂入るとゴホービあんだ」
「サンジくんにお肉一本増やしてもらえるとか?」
「確かにいつもよりつまみ食い怒られてねェな!」

 いしし、と嬉しそうに笑うルフィの隣に座ってよかったねと微笑む。でもちげェ!、と元気良く否定されて首を傾げた。お肉の味を思い出してしまったのか膨らんだ頬をつんつんつつきながら、ルフィが喜びそうなゴホービを考えるけど、やっぱり食べ物以外何も思いつかない。どんどんめりこむ人差し指をぎゅっと握り込まれてさすがにストップがかけられた。

「ご褒美教えてよ」
「ヒミツ、だ!」

 私の人差し指を使って笑うルフィに唇を尖らせる。

「教えたらゴホービ貰えなくなっちまうかもしんねェんだ、勝手に貰ってるからな」

 不満気な私に意地悪してェわけじゃねェ!と慌てだしたルフィにまた首を傾げる。盗み食い……? さすがにサンジくんだって見逃さないし、甘やかさないはず。それにルフィはそれをご褒美にカウントしていなかったみたいだけど、サンジくんはそもそもルフィがお風呂に入ったら少しだけつまみ食いを増やしてあげてたみたいだし。勝手にルフィがご褒美として貰って喜ぶものってなんだろう? 仲間の持ち物を盗んだりなんてこと、ルフィがするはずもないし。

「……うーん…………、褒められるのがご褒美?」
「まあ褒められると嬉しいよなァ」
「じゃあ毎日入ればいいのに」
「それはイヤだ!!」

 ここぞとばかりにした提案は晴れやかな笑顔で拒否されて苦笑いを浮かべる。褒められるのもご褒美にはカウントされてなかったみたい。

「教えてよ」
「気になるか?」
「気になる」
「夜も眠れなくなっちまうか?」
「……うーん、……うん」

 そこまでかな、いや、でも、ここまで秘密にされるとふとした時に思い出して本当に眠れなくなってしまいそう。だから頷いたのに、頷いた瞬間、ルフィの笑顔が今日一番の輝きになって瞬く。

「そのまま気にしてくれ!」
「えっ、いじわる!」

 びっくりした。意地悪したいわけじゃないって言ってたのに。そんな輝かしい笑顔で意地悪されてしまったら毒気も抜けるけど、びっくりはする。でも当のルフィが私の言葉にこそ驚いてあたふたしてるから、本当に意地悪のつもりはなかったのかもしれない。

「意地悪じゃねェ! お前にもおれのこと気にしてほしかっただけだ、意地悪じゃねェぞ! 好きなやつに意地悪なんてするかよ!」