タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2024/11/17 ロビン
じりじりと焼け焦げる・待ち合わせはいつもの場所・答えは見つからなくても
※人を殺してます
※ボツ
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「なに、してるの?」
「……見つかっちゃった」
えへ、といつものように笑いかけられて、それから気まずそうに視線を逸らされてしまった。逸らした先は、地面に倒れている男。その男の手には、私の手配書。それから、土の色がわからなくなるくらいの大量の血。
「……ロビンちゃん、私のこと可愛い可愛いってしてくれるから、見られたくなかったな」
俯いたまま、スコップで地面を掘り進めながら紡がれた言葉に、頭の中で考えていることが正しいということに確信を持ってしまう。だけど、心がそれを理解したくないと拒否して固まったまま、何も言えずにいる。
「…………ごめんね、ロビンちゃん」
「どうして謝るの」
「ロビンちゃんは、私のこと、可愛くて、優しくて、綺麗なものだと思って愛してくれてたでしょう?」
まだ、こちらを向いてくれない。スコップを地面に突き刺して、人一人分が入るスペースを作った愛しい子が、血まみれの男を暗い目で見下ろしている。それを息を呑んで見守ることしかできない。あの子の綺麗な靴が、血と泥で汚れていて、その爪先が肉の塊を穴へ突き落とした音がぐしゃりと聞こえた。
「夢を崩してごめんね、のごめんね、だよ」
ごめんね、ロビンちゃん。謝りながら、男の指から滑り落ちた私の手配書を拾って大事そうに撫でる姿に一歩踏み出す。
「私はこっちよ」
手配書の私にばかり目を向けて、私を見ないから口をついて出た言葉に私も驚いて、言われたあの子も驚いてようやく私を見てくれた。
「私と話す時は、私を見て」
酷く冷たい音になってしまった気がして、案の定彼女が私に怯えたように一歩後ずさったから同じだけ距離を詰める。見て、と言ったのに、また私の手配書に視線を落としたから、彼女の体に手を生やして顎を掴んで引き上げる。
「私はこっちよ」
「ご、……ごめん、なさい」
「どうして謝るの」
泳ぐ目を追いかけて距離を縮める。湿った土にヒールが埋まる感触を感じながら歩いて、生やした手じゃなく自分の体から生えている手で彼女に触れてもう一度同じことを聞いた。
「ロビンちゃんの、思う、可愛い子でいられなかったから、」
「どうしてそう思うの」
「……ロビンちゃんは私のこと、良い子だと思ってたのに、こんなことしてたから」
見られたくなかった、と震える声が落ちて、胸が締め付けられる痛みが伝わるように同じくらいの強さで抱きしめる。いたい、と呻く彼女に、私も同じよ、と囁いてつむじに唇を落とした。抱擁を突き放されなくて安堵して、彼女を抱きしめながら穴の中に落ちた肉の塊をじっと見下ろす。私の為に、これができるくらい、彼女は私のことを大事に思ってくれている。綺麗な場所にいたと思っていた彼女が、私の為に手も足も泥まみれになって汚れていて嬉しく思うなんて、やっぱり私は悪魔の子の名前が相応しい。
「ねえ、怪我はしてない?」
「……してない、」
「私はあなたが無事ならなんでもいいのよ」
「……可愛くて、良い子じゃなくても?」
「もしあなたが悪い子になっても可愛いと思うわ」
ぎゅ、と背中に腕が回されて伝わったことに安堵する。目が合った瞬間に驚かずにこうしていれば一瞬でも彼女を不安にさせることなんてなかったはずなのに、数分前の自分の情けなさを後悔する。あなたが何をしてたって、いつか私を捨てたって、なんだって受け入れるくらいあなたを大好きなのに固まるなんて、本当に情けない。
「ひとりで大変だったでしょう?」
一緒に片付けましょうね、と囁いて、もう一度彼女のつむじに唇を落とす。ねえ、私もあなたを酷い目に合わせようとした人を消したことがあるの。それを聞いたらあなたは私みたいに戸惑いながらも喜んでくれる? それとも、やっぱりあなたは綺麗な子だから、怯えてしまう?
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