タイトルを考えるのが死ぬほど苦手

 
2025/01/24 ゾロ
込み上げる劣情・絶対に離さない、離せない・君だけが希望
※ボツ
※なんでも許せる人向け


 振り向かれた瞬間、ぐわ、と体温が一気に上がったのを自覚して、目の前の女が驚きあわてておれに近付いてきたのをぼうっと眺めることしかできなかった。なにをそんなに慌ててるんだ?と思う間もなく、がっ、と勢いよく顔に布を押し当てられて呻く。体温が急激に上がったせいか、何すんだ、と怒ることもできずにされるがまま。

「と、トレーニングのしすぎだよ!」

 焦る声に考える。確かにさっきまで筋トレしてたが、別に慌てて詰められるような変なことはしていない。いつも通り鍛えて、熱気の籠った展望台から降りて、冷えた風に当たって皮膚を冷やしたはずだ。なのに、体温を冷ますどころか一気に急上昇して目の前が眩んだ。顔全部に覆われてた布がはだけておれを心配そうに見上げる女と目が合う。

「上向くんだっけ、そのままの方がいいんだっけ、どうだったっけな、ええと、ええと、わかんないけどとりあえず座って」

 大慌てで訳のわからないことばかり紡ぐ姿をぼんやり眺めながら、言われた通りとりあえず座り込む。真正面に膝立ちになりながらおれの顔に布を押し当てたままの女が少し泣きそうで首を傾げた。その顔はおれが怪我した時によく見る顔だ。でもおれは怪我なんてしてない。

「だいじょうぶか」
「私の台詞だよ!」

 布が押し当てられてるせいでくぐもったが、どうやら伝わったようで安心したのも束の間すぐにその言葉を打ち返されて眉を顰める。思った以上に鍛錬で追い込みすぎたのかいつもよりのぼせたような感覚に陥ってはいるが、心配されるようなことは何もしてない。お前の方が急におかしな行動をとっていて心配だ。

「顔打っちゃったの?」
「あ?」
「鼻血」

 ゆっくりと顔面から布が離れて、白かったはずのそれが真っ赤に染まっていて目を見開く。泣きそうな女の顔が血の布越しに見えて、ようやく鼻から何かが垂れていることを自覚した。どろりとまた伝う感触がして、泣きそうな顔でまた布を押し当てられる。

「大丈夫?」

 おれと視線を合わせるようにかがまれた瞬間、勢いよく血が噴き出た感触に、おれと、布を押し当てている女も気付いてそれぞれ顔色を変えた。おれの皮膚は血と同じくらい真っ赤に茹って、女の皮膚は蒼白に血の気が引いた。

「え、どうしたの、ねえ、ちょ、ちょっぱーよばなきゃ、」
「ち、ちがう、離れろ、そういうアレじゃねェ、ちがう、」

 ぐ、と更に近付いて布を押し当ててくる女に吸い寄せられるように目が離せない。ぐいぐい近付いてくるのを遠ざけるのは諦めて逃げようと試みたのに視線と同じくガチガチに固まった体を動かせなくてどんどん血流が煮えたぎっていくのだけがわかる。

「なん、なんでお前そんな、ふ、服、」
「血、とま、止まらない、ゾロ、死んじゃう? 死なないで、」

 死んでほしくないなら頼むからその下着みたいな服装をやめてくれ。なんでそんな乳丸出しみたいな格好してるんだこいつ痴女なのか。