タイトルを考えるのが死ぬほど苦手

 
2025/04/12 プリン
熱に埋もれる・雪解けのように・一緒でいい、一緒がいい
※なんでも許せる人向け
※幸せな雰囲気ではない


「おなかいたい、?」

 鈍い痛みを感じてお腹をさすったら、ぬと、と生暖かい感触に驚いて目を開く。持ち上げた手にべっとりと赤い血がついていて、寝ぼけ眼もほんの少し覚醒した。手のひらの向こうに誰かがいて手を下ろした瞬間、お腹の痛みなんて吹っ飛んで今度こそ目が覚める。

「わ、かわいい、天使っておめめみっつあるんだ、人間のこと見張らなきゃいけないからふたつじゃ足りないもんね」

 私の言葉に三つの目をまんまるく見開いて何度も瞬く女の子を見つめて笑おうとしたけどお腹が痛くてちょっと失敗した。私を見下ろす女の子の額の目からぽろりと溢れた涙が私の頬に落ちてきて慌てる。

「どうしたの、痛くないよ、大丈夫」

 天使に嘘吐いちゃった、と言ってから焦ったけど、天使の涙を止めない方がきっと悪事だから神様も許してくれる。私の惨状を哀れに思ってくれてるのか血まみれのお腹に手を当ててくれる女の子に、大丈夫だよ、と笑いかければ笑いかけるほど一つ二つ三つと全部の目玉から綺麗な涙がこぼれ落ちてしまう。

「どうして天使だなんて言うの」
「こんなに可愛い人見たことないから」
「他の人のことなんて何も覚えてないくせに」

 責めるような言葉に視線を動かして考える。他の人……? 女の子の言う通り何も思い出せなくて首を傾げる。死ぬ時って、何もかもを思い出すんじゃなかったっけ。私の脳内で走馬灯は走ってくれなくて、目の前で天使が泣いているだけ。何も思い出せないから寂しいとか悲しいとか感じることがない。これが天使の仕事なのかな。目の前で可愛い天使が私のためだけの涙を流してくれて、きっと最期としては幸せ。でもできれば、天使も笑ってくれた方がもっと嬉しい。

「泣いてても可愛いけど、笑顔の方がきっと可愛いから、最期に見たいな」
「いや」

 きっぱり断られてしまったけどぽろぽろ涙を流して強がる姿も可愛くて思わず笑う。

「ツンとしててもかわいいね」
「あんたの言うことなんて全部嘘ばっかり」
「本当にかわいいのに」

 記憶を失う前の私はそんなに嘘ばっかりついてたのかな。

「あんたは誰にだってそう言うわ」

 天使のお墨付きに目が泳ぐ。そんな酷い人間だったのかな。じゃあきっと地獄行きなのに、悪魔じゃなくて天使がお迎えに来てくれて嬉しい。

「私のこと、一番にしてくれないあんたなんて大嫌いよ」
「じゃあ、私のこと大好きってこと?」

 どんどんぼやけていく視界は可愛い女の子しか写っていなくて、嬉しいな、と笑った。








▼蛇足前提ツイート
プリンちゃんに「どうして一番にしてくれないの」って他の美にメロリンする度に記憶消されてまたメロリンして最後に刺されて死にてえ〜〜〜 最期は全部の記憶消されてるから「こんなに可愛い子見たことない なんで泣いてるの」つって死にてえ〜〜〜 どんどん具体的になっていくな
2025/03/30 14:32