タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2026/04/14 ロー
堕ち逝く惰性・あたたかな体温・全部奪って、跡形も残らないように
※現パロ
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「だ、」
騙された、と思って隣に立つローを見上げたら相変わらずクマの濃い顔で私を心配そうに見下ろしているだけで、反射的に口をついて出そうだった言葉を飲み込めた。ここ一年の付き合いで、ローがそんなことをするわけがないとわかっている。わかってはいるものの、
「おうち、立派だね……」
大きい家だった。ローの住んでいるオンボロの安アパートの一室が何個入るんだろうか、と遠い目になりながら立派なお宅を見上げる。
「……そうか?」
その返事に、やっぱり騙そうと思って騙したわけじゃないのを理解して引き攣った笑みが口端に浮かぶ。うん、私が勝手に勘違いしただけだもんね。オンボロの安アパートで、毎日バイトしてて、勉強も頑張ってて、……私が勝手に真面目な苦学生だと勘違いしてただけ。そういえば、今思うとロー、良い服着てたな……。シンプルな服だったから気付かなかったけど、すごく手触りのいい服ばかりだったような。アパートの中にある家具も、……そういえば家電も、良いものばかりだった気がして、今思えばヒントはそこかしこにあった。頭を抱えそうになりながら、立派な家からローへ視線を戻す。おろ、と私を見下ろす姿はどこか不安げで、でもローの目に映る私の表情も負けず劣らず不安になってるはず。かさり、と腕にかけた手土産に今更不安になる。いろいろ調べて、ローとも相談して決めたけど、本当にこれでよかったんだろうか。服も、……これでよかった……? マナーだってもちろん勉強してきたけど、それは一般家庭的なマナーでしかなくて、この立派なお宅に釣り合うようなマナーか不安になってきた。
「…………緊張、するよな。だが、みんな良い人だし、お前に会えるの、楽しみに待ってる」
きゅ、と優しく指を絡められて、じわじわと不安が落ち着いていく。勝手に私が勘違いしてただけでローはずっと誠実だった。騙されたわけじゃない。ローのことが、大好き。
「……うん、私も楽しみ、……変なことしたらフォローしてね?」
「大丈夫だ、お前はそのままがいい」
いやそれはさすがに駄目だよ、とローの即答に笑って、緊張もほぐれた。いいか?と覚悟を問われて、頷いた。インターホンを押して、朗らかに聞こえた声。
「父様、母様、ただいま」
待って父様母様呼びなの?! 解けたはずの緊張と不安が再び押し寄せてきたけどもう引き返せなかった。
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