タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2022/05/18
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「……レディ、どこ?」
恐る恐る、そんな緊張感の漂ったサンジくんの声に慌てて潜んでいた物陰から飛び出す。サンジくんの柔らかなはずの表情筋がかたくこわばっていて罪悪感に胸が軋んだ。
「怪我はない?」
「大丈夫、心配かけてごめんね、助けにきてくれてありがとう」
「おれの方こそ、おれがついていながらレディをさらわせちまってごめん」
サンジくんは全く悪くないのに悲痛な声の謝罪に気まずくなって思わず俯いてしまって見えた床には見るも無惨な敵たちが転がっていて慌てて顔を上げた。いつもならすぐに近寄ってくるサンジくんは足が地面に凍り付いてしまったかのように固まったまま動かなくて、そこかしこに転がっているそれらを見ないように踏まないように跨いでどうにか近寄る。あと一歩踏み出せばいつもの私とサンジくんの距離になれたはずなのに、私がその一歩を踏み出したと同時にサンジくんの凍りついていた足も一歩下がってしまって顔を上げる。
「……おれのせいで、ごめん」
「え?」
「レディをさらったことは許されざることだけど、こいつらは、じぇ、……ルマに、恨みのある被害者で、……」
今にも涙が溢れ落ちそうなのに唇を震わせて耐えている。サンジくんは、こんなにも優しいのに。自分がしていないことすらもこうして真摯に背負ってしまうほど優しいのに。サンジくんに罪はないのに。一歩逃げられたなら、二歩進むだけ。
「なんでサンジくんのこと狙ったんだろうね」
「……それは、おれが、ヴィ、」
「だってサンジくんはジェルマに関係ないのに」
「え、」
そう思って二歩踏み出したのにサンジくんの足がまた固まったのか今度は逃げられなくていつもより距離が縮まった。ほぼ真下から顔を見上げれば、涙に潤んだ目がぽかんと不思議そうに見開いていて首を傾げる。だって、そうでしょ?
「サンジくんの家族は優しいおかあさんと優しいおねえさんとゼフさんだもん。サンジくんのこと調べたならすぐわかるはずなのに、この人たち、ちゃんと調べたのかな?」
床に転がって気絶したままの人たちに一瞬だけ視線を落として、あ、でも、と思い立つ。サンジくんの目はまだまんまるく見開いたまま私を見下ろしていて、だけど大きく見開いているおかげか潤んだ涙が少しだけ乾いてるような気がして少しだけ安心する。
「サンジくんの人質にするなら私だって選んでくれたのは見る目あると思う」
「、え」
「だって、サンジくんが大事にしてる人が私だってこの人たちは思ったから、私のことさらったんでしょ?」
蒼白だった顔がじわじわと首から赤くなっていくサンジくんの姿に自罰的な思考回路を切り崩せたことに安堵した。
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