Odei

汚泥/メモとクソ

char
リンク
 おまえマジに地図読めないの? それはこっちの台詞なんだけど……。はあ!? 地図出してやってるのに! 見せてやらんからな!? あー! それは待って! 方角だけ! 方角だけ分かればなんとかなるから!
 俺たちの大騒ぎの旅路だ。ようやっと、夜がくる。スカルの相手も面倒だから、夜が明けるまで時間を潰そうとリンクは火元で座り込んだ。従って俺もそこに居る。
 ちなみにこの炎は持ち運んでいた薪……ではなくゴブリンから強奪した鍋である。肉もほしいな……とリンクは呟いて、じっとゴブリンの心臓を見つめた。嘘だろ。えいっ、とかわいこぶった掛け声でそいつを鍋にぶっこむ。百回見ても嘘だろとしか言えない。
「でもさ、不思議だな、なんか、」
「俺からしたらそれ食ってるリンクのが不思議なんだが?」
「いや、これが意外と……、食べる?」
「心底俺が生きてなくてよかったと思った」
「結構いけるんだけど……」
「ハイラル人への偏見が深まるからやめろ」
 俺はシーカーストーン。……の、なかにある、知能を持った存在だ。リンクと殆ど感覚を共にしている。今のところ味覚の同期は行われていない。断固拒否の姿勢。知能に加え、こちらは常識と良識と感情を持ち合わせております。
「……不思議なんだ、一人じゃないから」
「昔のおまえはもっと人といたんじゃねえの?」
「そうかもしれない。でもシークみたいな近さに居る人は……ん? 人? まあいっか」
「図太い。さすがリンク図太い」
「プルアに言われるまでなんか、みんなそんなもんなのかなって思ってたし……」
「俺も分かってなかったからあれだけど、本当に俺たちよくここまで生きてるよな……」
 ずず、と、スープの最後の一口をリンクが飲み干す。ふぅ、と一息ついた。鋼鉄の胃袋。俺の持ち主じゃなきゃあもっと面白がるんだけどさあ。
「きみで良かったなと、思っただけだ」
「あは、それはおれもそう!」


new old

管理:啜/susuru
ff9 UTAU BotW
turb fgo AoT

- site top -