拝啓

雪の舞う寒さ厳しい今日この頃ですが、お変わりございませんか。

あれからずいぶんと時は流れましたが、この時期はいつも貴女を思い出します。
貴女に手紙が届かないことは重々承知しながらも、昨晩貴女をはじめて知った日の夢を見て、懐かしさのあまりこうして筆を取らせていただきました。


ところで、貴女はまだあの夜のことを覚えていらっしゃいますか。
あの約束からもう3年が経過しましたね。
そのあいだに少し身の回りの環境も変わり、自分でも成長したと思っております。貴女にお見せしたいです。



貴女がいない日々は味気ないですが、それでも憂鬱になる回数は減りました。

しかし貴女のこともあの約束も、一日たりとも忘れたことはありません。きっと果たすと誓いましょう。


この気持ちはけして変わることなく、永遠に続くのだと確信しています。



そしてそれだけでなく、何故でしょう。
また必ず貴女に会えると感じているのです。


ですから僕が約束を守れたら、もう一度チャンスをくださいね。




どうかまた貴女とワルツを踊りたいです。


敬具

























帽子から発された予想外の組み分け(スリザリン)に、わたしはあいた口がふさがらなかった。


む、向いてないのにスリザリン!?

いやそりゃ当然向いてないよスリザリンなんて。


わたし狡猾とかぜったいちがうもん!リドルともヴォルデモートさんともルシウスさんともまったく違う人種だもん!!!たぶん!捕食される側!

ていうかそもそもアレだし、わたしもともとマグルだし、いやその前になんでわたしがスリザリン志望になってるのいちばん志望してないよ?スリザリンだったらシリウスが仲良くしてくれないって言ったし!


パニックそのまま帽子も脱げずに打ち震えていると(ていうかスリザリンとか信じたくない異議申し立てしたい)どこかのんびりした帽子さんの声がした。




『おや、違うのかい』
「ぜんぜんちがいますむしろいちばん嫌ですよ…!」

『つまり別の寮に行きたいと?』
「もちろん!!!!!!」


『ふむ…

今のはやっぱり保留!!!
ちょっ、帽子さああああん!?




なんなのっ、組分け帽子ってそんなボケキャラだったの!?ウソォ!ていうかできるの?!保留とかできるの?!

なんか帽子の向こう側ですっごいまわりがざわめいてる気がするんだけど…!!



『で、今度はどこに行きたいんだい?』
「今度?今度ってなん、」
『とりあえず一番合うのはグリフィンドールだろうね』
「えっちょ、話を、」
『じゃあ今度はグリフィンドールでいいかい?』
「はい、いや願ったりですけど、今度ってな」
グリフィンドォォォォォル!!
無視かぁぁぁぁぁ!!!



その後、帽子に『なんだかまた会えそうな気がするよ』と穏やかな声で言われた。

ひ、人の話聞かなすぎるでしょこの帽子・・・!


困惑そのまま日本人気質を発揮し、そのときはよろしくお願いしますと笑顔をひきつらせながら言っておいた。もうやだ自分のこういうところ。









帽子をとると、拍手していたのはダンブルドアだけだった。


あとは一同ぽかーん。

いやそりゃそうですよね、わたしだってぽかーんですもんね!
スリザリン生なんか拍手しようと出してくれた両手を胸の前で静止させちゃってるもん、すっげ違和感!!申し訳ない!



「え、えっと」


視線が痛い。
すぐ側にいるマクゴナガル先生までぽかーんってしてる。

とりあえず口を開いてみた。




「りょ…寮とか関係なく仲良くしてやってください!

日本人なんで皆さんの名前覚えるの時間かかるとは思いますが、空いてた2年半埋めるくらいみんなと仲良くしたいんで!

よ、よろしく!お願い!します…!!」


言い切ると、みんなが目をぱちぱちさせる。

ど、どうしよう。




変な汗をかき始めたとき、すっくと立ち上がる人影が見えた。


「…グリフィンドールへようこそアオイ!
これからよろしくね!!」

パチパチパチパチパチ!
大きな拍手。


その、人物は。




「ジェームズ・・・!」


笑顔でわたしを歓迎するジェームズに、思わず涙がちょちょぎれるかと思った。

もうあんた結婚してくれわたしがハリーを産む…!




それから他の悪戯仕掛人たちも立ち上がり、次々に声をかけてくれた。
それにつられてグリフィンドール生が拍手を始める。

スリザリン生が一斉に手を下げた。




「よかったな、グリフィンドールで」
「僕の隣あいてるよ」
「お、おめでとう!」


「み、みんな…!」



悪戯仕掛人だいすきだぁぁぁぁぁ!!!



緊張が溶けて思わず男泣きしてしまうかと思った。結婚しよ

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