「How old are you?」
「あいあむえいてぃーん!あ、いやーずおーど!!」
「Really? ¥※★×◎look※V△℃+∩」
あーなんか見えないよ若すぎるよ童顔だよ的なことを言われている。単語(簡単だから聞き取れたような聞き取れなかったような)的に。
「えんどゅー?」
「We are 13 years old.」
「嘘つけや」
「?」
なんということでしょう!
わたしは今、どうやらホグワーツ魔法魔術学校にいるみたいです(城すんげぇきれい。やばい)。
そういえば時空の管理人が「書籍の世界に行くこともある」とか言ってたなー忘れてた。
まあ頭こんがらがってちゃんと話聞いてなかったしなぁ…
そしてたいへんラッキーなことに拾ってくれたのは悪戯仕掛人らしい。
本当によかった。校長(さっきprincipalって言われた気がするけどたしか校長って意味だよね。ていうか親世代だし)ダンブルドアらしいし。なんかあったらダンブルドアに頼る、これ、トリップの基本!!
ほんとまじで変な時代じゃなくてよかったわぁ……まじで……………
校長室に行くまでのあいだ、ジェームズが簡単な英語でいろいろ話しかけてくれている。
この話術とコミュ力ほしい。すげえ。まじですげえ。
リーマスは凍えているわたしに上着貸してくれるし、本当にいいひとだ…
なにか機会があったらちゃんとお礼しよう……
じっとリーマスを見ていると目が合って微笑まれた。
「What's up?」
「あ!サンキューベリーマッチ、えっと…ディスコート!あー…あーんちゅーこーるど?ん?どんちゅーふぃーるこーるど??んん?」
「You're welcome. Don't worry, I'm OK.」
そう言ってリーマスは微笑んだ。
紳士や。ここにホンモノの紳士がいらっしゃる。
シリウスは英語もろくにしゃべれない女と対話するなんて考えられないようで、ぼんやりわたしとジェームズの話を聞いている。
その奥にはピーターが少し小さくなってチラチラとこちらを見ていた。興味があるのか怖いのか……
そんなことを考えていると、またジェームズに話しかけられた。
「By the way, how※◎¥youV℃×α+∞□☆」
「へ?」
「How did you come here?」
突然の確信に迫る質問に困る。
え、えー。
どうやってここにきたか…?
なんっっっにも答え方わかんない………時空の管理人…?マスターオブえー…あーもう神様にしちゃうとか?神の不注意?ゴッドずケアレス??オゥ?トリップってそのままトリップでいいの?????
わかんね。
(そもそもどこまで話せばいいのか。本で知ってるってこと以外言っちゃえばいいかな)
「アイキャントテルユーイット……あーじゃなくて…アイキャントテルユーアバウトイットインイングリッシュ……合ってんのかな……」
「¥ρ△★◎∞$∂⊥」
えーと…そうだよねごめんね、って感じ?
わかんないけど…
「あーでも…バット、アイうぉんトゥーテルゆーアバウトイット、びこーずゆーへるぷどみー!」
あれ?これtoとかいるっけ??
あーもうやだ英語わかんない翻訳こんにゃく誰かプリーズぎぶみー………
「Thank you!」
困り果てて萎えているとジェームズはそう言って頭を撫でてくれた。
うう、イケメン。13歳なのにわたしより背高いし。
いいひとだよハリー。あんたの父ちゃんは本当にいいやつだ。
今ならわりと好きだったヴォルデモート卿もばーんしたいくらいジェームズに感謝を示したい。おじぎをするのだ!
・・・もちろんそんな度胸はないです。
そうこうしているうちに変な像のある部屋にまでたどり着いた。
これが噂のガーゴイル像だろうか。
じゃあここは校長室?
悪戯仕掛人たちがなんか話し合いだした。
聞き取れる単語的に合言葉のことかなあ?
あ、じゃあまだ忍びの地図はできてないのか。当然か。若いし。
するとぴょんっとガーゴイル像が動いてドアが現れた。
これは、もしや、噂の、ご対面では、、
思わずゴクリと生唾を飲む。
そのまま扉は勝手に開き、グングン階段を上っていく仕掛人におずおずとついていくと人影が見えた。
そこにいた老人は綺麗な青い瞳に、かがやく白色(ただの白髪なだけなのになんでこんな眩しいんだ)の長い豊かな髪と髭がよく似合っていた。
「…あ、」
「Welcome.」
ゆっくりと穏やかな低音で発されたその言葉はやはり英語で、なんだかもう目眩いてる身の回りの変化にいろいろ飛び越えて笑いそうになった。
悪戯仕掛人(特にジェームズ)がダンブルドアにわたしについて軽く説明すると、ダンブルドアは深く頷いてまたわたしに微笑みかけた。
「中においで。まずはおいしい紅茶でも煎れてあげよう」
「…え、日本、語」
「日本語はとても美しいからのう。難しい言語じゃからまだまだ充分ではないが、昔少し勉強したのじゃ」
「・・・」
「翻訳魔法もかけてあげよう。君を助けてくれた友人たちと心行くまでお話ができるように。
でもまずは、ようこそホグワーツへ。アオイ」
…このひとは、ほんとうに、ダンブルドアなんだ。
すごいひとだと改めて思った。
何かの格、というかレベルが違う。次元も。
「おいで。紅茶をいれてあげよう、座りなさい。
★※∴∽∬‡θπУΩ」
わたしに優しく微笑んだ後、ダンブルドアは悪戯仕掛人にも声をかけた。
全員がソファーに向かったので、彼らも座るよう指示されたのだろう。
わたしははじめてひとを心から尊敬していた。
アルバス・ダンブルドア。
そしてホグワーツ。
なんてすごいことが、わたしに起きているのだろう。