「ほー。んじゃ今回が初仕事か」
「そうなんですよ!だからわりと意気込んできたんですけど、けっきょく指のケガ治して終わりました」
「そりゃもったいないのう」
「そうなんですよー!報酬もなんかありがたくもらえないし…」
なぜかいまあたしは、あのゼノ・ゾルディックさんにごはんをおごってもらっている。(ここのラーメンまじでめっちゃおいしい通う)
なんか、…仲良くなれた。
第9話
明日にきらめけ!
「念を覚えて3週間か…いきなり実戦とは若いのに肝が座っとる」
「や、あたしじゃなくて師匠が勝手に…集合時間40分前に知らされて」
「なかなかぶっ飛んどるのう」
「ですよね!しかもあたし他国の人間だから図書館で場所調べるところから始まったんですよ!?」
「ワシも息子にはスパルタなほうじゃったがお前の師匠もなかなかに頭がおかしいのォ」
「(ゾル家に頭おかしいって言われた笑えない)」
そんな話をしながらあたしは餃子をつつく。あ、帰ったとき臭いかな。そうだこういうときに自分の時間を巻き戻してなかったことにすればいいのでは…な、なにこの便利な能力。
ゼノさんはとても話しやすいお人だった。
しかしここに来てからのまともな知り合いがジンさんとゼノさんだけって。あたしの未来の交友関係に不安が残る。同年代のお友だちほし…。
・・・同年代?
ていうか、よく考えたら、これキルア会えるフラグ立ってるんじゃないの!?
あたし!キルアだいすきなんだけど………だいすきなんだけど!!!!!!
だいすきなんだけど!!!!!!!!!!!!!!!!!
「そ、そういえばゼノさんて、お…お孫さんいらっしゃいましたよね!」
「ん?おるぞ。よく知っとるな」
「そりゃファンですから…!」
ミルキ以外の!とは言わない。いや別にミルキも嫌いじゃないし痩せたらかっこいい気もするけど、それより、あたしは、キルアに、キルアに「じゃあ今度一回ウチに来るか?」
(゚Д゚)
イマナンテ?
ウチクルカ?
うち…家…
ゾルディック家!?!?!?
「えっ…い…いいの?えっ?いいんすか?えっ?ゾル…えっ???」
「おちつけ。
…なんじゃほんとにファンなのか。家まで来たら紹介してやるぞ」
「・・・まじ、すか」
「家まで来たらな」
「行きます!!!!!」
たぶんゼノさんはゾル家に行くのはたいへんだからそれを試そう?遊ぼう?ともしているのだろう。
念習いたての小娘には無理だろ的な。
いや!!
やるよ!!!!!
イルミとキルアとアルカとカルトのためならやるよ!!!!!
なんでも!!!!!
「じゃ、じゃあなんかお使い?お手伝い?もしますよついでに!ごはんおごってもらったお礼に…!
あたしたったいまから何でも屋を始めます!!!」
「テキトーじゃな。なんでもいいんか?」
「はい!できるかどうかわからないけど今ならあたしなんでもできる気がするので…!!!!」
思わず立ち上がって拳を握ると、ゼノさんは少し呆れたような顔で笑った。
「じゃあ、クモワシの卵が食いたいのう。取れたてほやほやのやつな」
「!!!
まかせてください!速達します!」
「楽しみにしとるぞ」
あたしはゼノさんの笑顔に胸を高鳴らせた。
イルミとキルアとアルカとカルトのために、あたし、がんばります!!!!!!!!!!!!!!!!
「じゃあけっきょくほとんどなんもしてねェのか」
「そうなんですよ〜なんの力も蓄えれてない…あ、でも新しいお仕事もらいました!」
「新しい仕事?」
「クモワシの卵取って速達する仕事!知り合いできたんです!!」
「ほォ…嬉しそうだな」
「嬉しい!!」
ただいま、おかえり、そんな挨拶をしてからあたしは今日あった出来事を話した。
ゾルディック家とお近づきになった話をしたらさすがに驚いてくれた。大当りでしょ!!!!
「それでね、あのね…」
「サナ」
「はい!」
嬉しくてたまらず、勢い込んでゼノさんとのお話の内容まで説明しようとしたら、ジンさんに止められたのでなんだろうと思いながら止める。
あ!今日なにもしてないから、修行でも…
「あした行くんだろ?クモワシの卵取りに」
「はいっ」
「じゃあもう寝ろ。疲れてるはずだ」
えっ。
ぶっきらぼうなジンさんの言い方に、あたしは首を傾げる。
疲れてるだろうから、寝ろ????
そんなこと言われたことない。
「えっと、今日ほんとになにもしてないから元気ですよ?ていうかどうしたんですか?」
「いいから」
ジンさんの声は有無を言わさないものだった。
…なんか、ジンさんがへん?
「なにか…ありました?」
「別に」
きょとんとあたしは目をぱちくりするも、ジンさんはくるりと背を向けてしまった。
言うこと聞けってことだろうか…なぞい。
あたしは不思議に思いながらも、とりあえず寝る用意を始めた。
あしたは、ゾル家に、会えるぞ!!!!!