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この度は「片割れのデネブ」を最後までお読みいただき誠にありがとうございます。
暁天ほどの長さではありませんが、気づけば九万字近くなったんじゃないでしょうか。改めて書ききったなぁと達成感に浸っています。

昔からキャラクターの双子夢主を書くのが好きで、例に漏れずダイヤでも書きたいなと思ったのが始まりです。そしてやっぱり書きたかった成宮のこと。今回は恋愛的な観点からじゃなく、家族愛やそれぞれの成長をテーマに据えて書きました。というわけで、今までで一番坊やな成宮鳴でしたね。大晦日のお話なんか特に皆様から成宮へのお怒りの感想をいただき、不謹慎ですが思わず笑ってしまいました。でも本当にその通りだと思います。あれは成宮が悪い。

ですがデネブ全体通して見れば、成宮だけが悪いって話ではないのです。こういうことは現実世界にありふれた情景なのだろうと思っています。書きながら自分でも辛い思いをしたのは、私の中にあった修羅を思い出したからに違いありません。そしてきっと読んでくださった皆様の中にもその感情はあったでしょう。現在進行形で抱えている人もいるかもしれません。読んでいてしんどい思いをしてしまった人も中にはいるでしょう。それでも私は書きたかったのです。そして物語の中で救われたかった。

梅ちゃんと南朋くんは夢主のメンターのつもりで書いていました。男らしいのにピアノが得意で繊細な梅ちゃんと、優しくて穏やかそうなのに一人称が俺でドSな南朋くん。作中でも夢主が言っていましたが、それぞれだけじゃ駄目だったんですよね。そんな三人の関係性を目指して書いていました。
南朋くんの夢主への感情は完全に愛情が含まれてますが、梅ちゃんの可能性も捨てきれず。将来的に恋愛に発展したらどうなるんだろうと考えてはひとりでニヤニヤしています。とはいえ、私がどっちかひとりを選べないので、何度も言っていますが書くなら番外編でそれぞれの話かなぁと。しかしチラッと出てきた御幸やカルロスの可能性も…?と考えると楽しいですね。

デネブは途中で「カプリコーンの祝祭」という問題作(笑)も生まれてしまったわけですが、まあこれはこれ、あれはあれとして今後も楽しんでいただけると幸いです。

以下今回もイメージソングについてつらつらと。以前更新履歴の追記に書かせていただいたものと同様になります。読んでなかった方は是非。

暁天の時は「白日」という曲が先行し、プロットを立てたんですが、デネブに関してはプロットを立ててからイメソンが見つかっていった感じですね。

(Mrs.GREEN APPLE)
スターダム
WanteD! WanteD!
StaRt
僕のこと
春愁

(関ジャニ∞)
T.W.L
ER
イエローパンジーストリート
オモイダマ

(その他アーティスト)
誰かの願いが叶うころ/宇多田ヒカル
君の知らない物語/supercell
SHINY/夜の本気ダンス
僕の心をつくってよ/平井堅
降りそうな幾億の星の夜/RAGFAIR
水平線/back number

わちゃわちゃした曲は、まさしく鵜久森!って感じで聞いてて気分を盛り上げてくれました。ミセスや∞の曲と鵜久森との相性の良さはそこなんだろうなぁと思います。そして対照的にしっとりした曲は基本的に夢主の心情に寄り添うようなものばかりです。特にback numberの『水平線』は現在YouTubeでしか視聴できませんが、ぜひ皆様に聞いていただきたい名曲です。コロナ禍が引き起こした様々な出来事から生まれた作品で、勿論そういう意味でもいろいろ考えさせられて泣けるのですが、私はこの曲を聞いた瞬間「あー鳴と夢主だ…」と思いました。『水平線』を聞くと何故かいつも鳥肌が立ちます。
あとお気に入りは「僕の心をつくってよ」ですね。これはもう完全に夢主と南朋くんの曲です。是非18話はこの曲をお供に改めて読んでくださると嬉しいです。
お話全体のイメージソング、プロットを立てた際は「Wanted!〜」や「StaRt」だったんですが、今は「スターダム」が一番しっくりくるなと思っています。力強い歌詞に勇気づけられます。ぜひこちらの曲も一度聞いていただけると嬉しいです。

改めて、全25話。最後までお付き合いありがとうございました!