プロを相手に奮闘も競り負ける。ソフトバンク3軍に惜敗。
9月19日に島根県で行われたプロアマ交流戦。
先発は11月に行われる甲子園での宿敵・姫路戦に登板が決まっている八幡。
2年半ぶりに甲子園のマウンドに立つ為に血の滲むような想いで挑んできていたのだった。
毎朝4時半に起き、自宅から約6キロ離れた大阪城公園までランニング。そこからチームメイトの川端、佐東らとインターバル走。
1日の走行距離が30キロに及ぶ日もあった。
「限界はあるかもしれない。でももう1回、1回だけでいいんで甲子園で9イニング投げ切りたいんです。その為ならどんな辛いことでも乗り越えます。」
目を輝かせて甲子園に賭ける想いを口にした。
この日はストレートで押す。
先頭打者の同級生・上林を内角直球でサードゴロに抑えるとそこからは安定。
3番の白根にはチェンジアップで空を切らせた。
打撃では第1打席に加治屋の148キロストレートをセンター前に弾き返す。
「小柄でも馬力がある。粗削りだけど面白いね」と阪神タイガース・畑山スカウト。
2回には先頭の松中に3球目内角低めの厳しいストレートが146キロを計測する。
2回までランナーすら出さない好投。
3回に白根にど真ん中のスライダーを左中間フェンス直撃の二塁打とされるが後続を断った。
試合後には「ホークスの皆さんからすれば得体の知れない投手ですし、次やるときはこうはいかないやろなと思わされました。」と謙遜するも堂々の投球。
しかし2番手斉藤、3番手大蒲がソフトバンク打線を抑えきれず5失点。
打線は相手の失策で1点を返し八幡が寺原のスライダーをレフト線へ運んで2点差としたが後が続かなかった。
「2安打できたのは個人としては良かった。でも負けたので・・・。点差以上に力の差はありました。」
◎不屈の魂を生み出す源
プロ相手に実に堂々とした投げっぷりであった。
面構えも良かったのではないだろうか。
斉藤・大蒲がプロだということを気にしすぎてストレートに勢いがなかったのに対して八幡はしっかりと腕を振った。
「腕を振ってそれで打たれたなら実力じゃないかなって思えるので。今回1回で何が足りないのかを知って、2度手間にならないようにしてやろうと。」
これだけしっかりしているように思えるが普段は天真爛漫で、あどけなさが残る。
「部品が何か一個付け忘れてるんじゃないかと思うくらい」とチームメイトが言うほど。
「緊張はめったにしない」と話す天然振りで3年春の甲子園で試合前に円陣を組んだ際には「今日は、寒いからはよ終わろ!!」と緊張するチームメイトに真顔で大声を張り上げた。
「アホなんちゃうか」と監督、コーチも笑ってしまうほど自由奔放な一面を持つが「心が大事。いつでも楽しむ準備はできてます。」というように、まるで野球少年のように目を輝かせてマウンドで躍動する。
それもそのはずである。
高校時代は骨折が7回、靭帯損傷3回、爪床裂傷などと苦痛を味わった。
「今まで誰よりも闘ってきた者に、最高の闘いの場を与えるのは当然のこと。」と森満監督がなんと8月にはすでに甲子園で先発を任せた。
「最後まで投げて、姫路とケリをつけたい。」
その想いだけで今は動いている。
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