甲子園だけに
最後の三振は幼年期からの大親友から奪った
「もう歩くのも辛いです」
試合後に話した背番号1
関西浪速の八幡である。
174センチ71キロと大柄ではないが、鍛錬で積み上げたその強烈な打球と直球
「才能はある。けど特殊さ故の脆さが大きすぎるね。体力的なものが。」
そう話すのは元阪神タイガース関西地区スカウト総括の畑山氏。
この試合では才能と脆さが顔を出した。
初回からエンジン全開。
145キロを計測する。
しかし畑山氏と私は同じ意見だ。
100%の状態の時は素晴らしい。
しかしそうでないとき、80%の時のパフォーマンスの低下が余りにも目まぐるしいのだ。
この試合はなんと11安打を浴びながら完封。
意地で成したがもう体力的には限界の様子だった。
プロはこれが何度も続く。それに耐えられるのか。
畑山氏は「彼は肘の状態が芳しくない。それさえなければ選んでるよ。七回痛めたとなるとどこも渋る。誰も苦しむ彼を見たくないから。僕でも本当はプロの世界に連れて行きたい。でも彼の体を考えると余りにも酷。私にはそんな無責任なことはできない」
それでもこの少年は甲子園で夢の完封を成し遂げた
彼にとってやり残したことの一つ
成し遂げた瞬間には目に大粒の涙が浮かび上がった
本当に辛かったのだろう
この試合は彼の人生そのものだ。
苦しんでもがいて抵抗を続ける
彼は何をしてもそうやって根気強くやり続ける
だからこそ、言いたい
まだやれるぞ。と
プロが無理でも日本一をめざせ。
後悔するんじゃない。
甲子園に泣きに行ったんじゃない
絶対に野球を続けろと。
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