小話 - なんとはなしに

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 こんのすけのいない日。昼休憩を済ませ、いい天気だなあと外に出ると。
 ──刀剣男士が石灯籠を豪快にスイングさせていた。

 *

「えっ、何やってんの!?」
「見りゃ分かるだろ。鍛えてるんだよ」
「筋トレっぽいってのは分かるけどそれ灯籠じゃん! パーツばらばらにしちゃって……わっ、あぶなっ」
「あんまり近寄るな。当たったら痛えぞ」
「いや痛いで済むもんじゃ」
「……重い。やっぱ腕力落ちてるか」
「ん? そんなにムキムキなのに?」
「はっ、笑わせんな。昔と全っ然違う」
「ふーん……すごいねえ」
「おいお前、早く戦わせろよ。戦で活躍してこその俺だ」
「え? それは──というか、やめてやめて、振り回さないで! 壊れる! 危ない!」
「ぎゃあぎゃあうるせえなあ」
「ちょっ、こっち向か、あぶ」
「よっと。間合い取ってんだから当たるわけねえだろ」
「あ、当たらないようにはしてくれてるの?」
「……まあな」
「ありがとう」
「……おう」
「うん。……や、じゃなくて、だめだめ。だーめ、やめて」
「ああ? なんでだ」
「だから危ないし、壊れたらいけないでしょ」
「壊れねえよ殴ったり斬ったりしてんじゃ──」
「だめ」
「……」
「だめだよ」
「……」
「やーめーて」
「……だあーっ! ったく、わーったよ。向こうでやりゃあいいんだろ」
「ありが──えっ、ちょっと、どこ持ってくの!?」
「向こう」
「違う違う! それ使っちゃだめなんだって!」
「はあ?」
「ええっ!?」

 *

 こっちが「はあ?」なんですけどー!
 ……とか思いながら、私は石灯籠の竿から手を離さない付喪神さまの説得を続けるのであった。

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