嘘を吐く準備の話



楽屋の外できゃっきゃっ騒がしい声が聞こえる。
IMPACTors結成日を数日後に控えた南座では、昼夜間に椿くんを中心にISLAND TVの撮影が頻繁に行われてた。
今聞こえてきたのは奏くんの声で、屋上で騒いでる声が開けっ放しの窓を通って俺と基くんの楽屋まで入ってくる。
少し暑いくらいの気温と昼公演の疲労感で寝てしまいそう。
いや、昼寝するつもりで畳に寝転がったんだけど、なんとなく寝付けなかった。
原因は、こっちに背を向けて同じように寝転がった基くんの纏う空気だ。

「…基くん」
「なにあらたー」
「なんかあった?」
「なんでー?」
「ここ最近、ずっとピリピリしてるから」
「……」

微睡みの中で発せられた声は柔らかくて平和主義でグループのバランサーを担う基くんらしい優しい声だけど、放ってる空気は全然違う。
最初は、本番の役が抜けないだけなのかなって思ってた。
俺たちが演じる影虎組は虎者の敵で、真っ黒で狂暴で、常に獰猛な空気を持ってる。
基くんは舞台から出ても同じような空気を纏ってる。
同じだけど、同じじゃない。
鈍感で抜けてる俺が気付いてるってことは他のメンバーも気づいてるんだけど、誰もなにも言わない。
ポジティブで負けず嫌いな基くんが俺たちが心配するような落ち込み方をするとは思えなかったし、落ち込んでるって言うよりなにかに怒ってるように見えたから。
ごろんって寝返りを打った基くんと目が合う。
眠そうにとろんってした目は可愛らしいけど、やっぱり纏ってる空気は怖い。

「なんもないよ。もしかして俺が気付かないところで空気悪くしてる?」
「そんなことはないけど、ちょっと怖いなーって思ってます」
「ごめん、気を付けるわ」

無意識に敬語になってしまったことが逆に基くんに気を遣わせてしまったのか、無理矢理柔らかくした声に申し訳なくなる。
シンプルに元気ないだけなのかな。
結成日、そして基くんの誕生日に向けてグループのボルテージが上がっていく中、基くんのピリピリは少し浮いて見える。
あと、ピリピリしてるのは基くんだけじゃない気がして。
そのピリピリは、あるメンバーに向けられてる気がして。

コンコン

「はーい」
「おつかれ」
「あ、よこ」

控えめなノックで楽屋を覗きこんできたのは横原くんだった。
自慢の二重は重そうに閉じかかってる。
横原くんも昼夜間はよく寝てる。
起こしちゃった?
でもここよりも屋上のつばみなの方がずっとうるさいはず。

「梅田知らない?」
「知らない。楽屋じゃない?寝てると思うけど」
「同期トリオの楽屋誰もいないんだよね。影山くんと大河ちゃんは屋上っぽいし。もってぃ知らない?」
「知らない」

基くんの『知らない』に横原くんが少しだけ目を見開いた。
ピリピリした空気は健在で、さっきよりもピリピリが上に乗っかった気がする。
やっぱり俺の勘は当たってた?
基くんのピリピリの矛先は、きっとうめめだ。

「あー、そう、もってぃも知らないか。……あ、」

コツコツ聞こえてきた足音にうめめだって分かった。
横原くんの視線が楽屋の外に向いたけど、寝ころんだ俺からうめめは見えなかった。
でも声でそこにいるってことは分かる。
なんとなく、元気ないってことも分かる。

「梅田」
「なに?おつかれー」
「おつかれ。お前どこにいたの?」
「リマちゃんの楽屋。インスタライブするって言うからカメラ係やってた」
「ふーん。宮近くん探してた」
「あ、ほんと?なんだろう」
「なんか衣装のことで相談したいって」
「あー、わかった。昨日公演終わりに宮近くんの衣装直そうって海人くんと話してたんだ」
「どっちのかいと?」
「うみんちゅさん」
「中村くんの方のかいとね。てか衣装はやらないんじゃなかったの?」
「滝沢歌舞伎ほどメインじゃやらないってだけで完全にやらないってわけじゃないから。…じゃあ私行くね。教えてくれてありがとう」
「梅田」
「ん?」
「お前、大丈夫?」
「大丈夫だよ。じゃあね」

ねえ、おかしいよ、おかしいようめめ。
絶対大丈夫じゃないじゃん。
絶対なんかあったじゃん。
元気ないとかそういうレベルじゃないよきっと。
困った顔した横原くんは楽屋に入って俺らと視線を合わせるようにしゃがみ込んだ。

「大丈夫?って聞いて大丈夫って言う奴って絶対大丈夫じゃないよな?」
「うん。本当に大丈夫だったら『なんで?』って聞くよね」
「あいつ、弁当食った?お腹空いてるだけじゃね?」
「同じ楽屋じゃないから食べたかどうかは…。基くん知ってる?」
「……」
「基くん?」
「……」
「え、寝てんの?」

こっちに背を向けた基くんは、俺と横原くんが呼び掛けても何も返事をしなかった。
本当に寝てしまったのか寝たふりをしていたのか俺たちを無視したかったのか分からないけど、でも、基くんはうめめに対してなにも言わなかった。
こういう時、一番最初にうめめの異変に気付いて手を差し伸べるはずの基くんが、何も言わなかった。






気付いていたのになんでフォローしなかったのか。
そう言われると明確な答えが出なかった。
IMPACTors結成日数日前でテンションが上がってた、虎者に必死だった、晴のことを大人だと思ってた。
今となっては全部言い訳だ。
俺たちはもうグループで、大人で、晴は“IMPACTorsの梅田晴”って自覚があって、なにかあれば誰かに相談してくれると思ってたから。
もしなにか問題を抱えてたとしても、それが原因で仕事に悪影響を与えるとは思わなかったから。
俺もかげも、同じ楽屋でほとんどの時間を一緒に過ごしてた。
どことなく元気ないな、とは思ってたけど、何も声はかけなかった。
そんな小さなヒビが大きくなって、割れた。

おい晴
「っ、ごめんなさ、」
謝るのは俺じゃなくてちゃかちゃんだろ
海人、俺はいいから。大丈夫だったし、
いいわけねえだろ

緊迫した空気に誰もなにも言えない。
夜公演が終わった舞台袖、アンコールの衣装のままで中村くんは晴の胸倉を掴む勢いで迫った。
その勢いで晴の背中がどんって壁に当たる。
中村くんが晴に触れなかったのは、最後に振り絞った配慮。
先輩として、男として、座長として、後輩の女の子に手を上げてはいけないって残った最後の理性に思えた。
それでも固く握った拳と低く震えた声は、仲間が危険にさらされたっていう怒りの現れ。

なんであんなことになった?晴なら分かってんだろ。トランポリンがどんだけ危険か分かってるよな?俺らの稽古、散々見てきたよな?
「ごめんなさい、」
あと一歩違ったら大事故だったんだぞ
「ごめんなさい!」

虎者終盤の戦闘シーン。
トランポリンに乗って垂直の壁を駆け上がるパフォーマンスは、ダイナミックな迫力と引き換えに危険が伴う。
苦しそうな顔で何度も練習するトラビスさんたちをずっと見てきた。
本人の力とスタッフさんの力、すべてが合わさらないといいパフォーマンスにはならない、難易度の高い演目だ。
なにがどうなって中村くんがこんなに怒ってるのか分からない俺たちに、七五三掛くんがそっと教えてくれた。

昨日、宮近くんがトランポリンを飛びにくそうにしていた。
背中からトランポリンに落ちる際に衣装が影響してるのでは?って話になって、衣装さんと相談、でも衣装さんは別の衣装直しもあって間に合わないかもしれない。
じゃあ晴にお願いしてみようって中村くんが晴を推薦してくれたらしい。
それで今日の夜公演前に晴が直したんだけど、失敗してたのか上手くいかなかったのか、とにかく衣装は直ってなくて。
危うくトランポリンに衣装が引っかかって宮近くんがトランポリンから離れられなくなるところだったらしい。
中村くんの言う通り、大事故に繋がっていたかもしれないミスだ。
それも晴らしくない初歩的なミス。
あまりにも簡単なミスで、衣装さんもびっくり。
なにより、晴を推薦した中村くんが一番失望していた。
まさか、信頼して仕事を任せた人のせいでメンバーが危険にさらされることになるなんて思わなかったんだ。

晴、俺は大丈夫だから。この通りどこも怪我してないし、衣装もスタッフさんが明日までに直してくれるから安心して
「本当にごめんなさい…!」
晴、お前一回気引き締め直せ。自分で気づいてるか知らないけど、ちょっと前からパフォーマンスレベル落ちてる
「っ、」
不調は誰にだってあるし毎回120%出せるとは思ってない。でもちゃんと上げてこい。気持ちフラフラさせたままにすんな。そんなんじゃ怪我する。それは俺らかもしれないしIMPACTorsかもしれないし、晴本人かもしれない
「…はい」
いつまでもそんな情けない顔すんなら、舞台には立たせないからな

晴は顔を上げられなかった。
下から覗き込んだ中村くんはその言葉を刻み込ませるように睨みつけてこの場を去っていった。
後味が悪い空気が残る。
唇を噛みしめた晴の肩を叩いたのは如恵留くんだった。

はい!この話おしまい!ごめんね?海人がちょーっと熱くなっちゃって!みんな今日はゆっくり休んで!明日からまたよろしくな!

やっと晴が息を吐いた。
ため息じゃなくて息の仕方を思い出したような、ずっと息を止めてたかのような、そんな深いため息だった。
これは晴1人の問題じゃない。
パフォーマンスが落ちてるって分かってたのになにもしなかった俺たちの問題でもある。
晴なら1人で上がってこられるって過信した俺たちの責任でもある。
晴はトラビスさんにもう一度頭を下げて走っていってしまった。
リーダーのかげがすぐに俺ともってぃを手招きする。
こういう時はやっぱりいつも、俺かもってぃのどちらかだ。

「基か大河、晴のフォロー頼める?パフォーマンスの件は明日話そう。とりあえず今日は晴になんか言ってあげないとやばい気がする」
「うん、賛成。もってぃ行け、」
「がちゃん行って」
「え、俺?」
「うん、お願い」
「でも、」
「がちゃんがいいと思うよ」
「いやいや、ここは基でしょ!」
「梅田になんかあったら俺って感じになってるけど、他のメンバーでもフォローできるようになっておいた方がいい。俺がいない時もあるし、俺がメンタル落ちて梅田助けられない時も絶対くるからさ。がちゃん適任でしょ。同期だし、楽屋一緒だし」

びっくりしたのは俺だけじゃない。
かげだって驚いてるし、この会話を聞いてたメンバーも驚いてる。
もってぃは尤もらしい理由をべらべら並べだしたけど、全部誤魔化しにしか見えない。
もってぃは今晴に会いたくないんだ。
理由は分からないけど、晴にかける言葉を持ってないんだ。






「……蓋をするって、だめなことかな」

そう呟いた声は京都の空に消えてしまいそうだった。
トラビスさんに申し訳なくて、みんなに会わせる顔がなくて、情けなくて辛くて怖くて自分が許せなくて、逃げてきた屋上は昼間より全然寒い。
寒いはずなのに身体は熱くて、気を抜いたら泣いちゃいそうだった。
でも必死に我慢する。
泣いたってなにも解決しないし、ここで泣くのはあまりにもずる過ぎる。
全部、明らかに私のせいだった。
頭の中がパンパンで、ふらふらしてた自覚があった。
宮近くんの衣装をちゃんと確認した記憶がない。
トランポリンの上で顔をしかめた宮近くんと、それを見て舞台袖にいた私を睨みつけた海人くんの顔を思い出して血の気が引いた。
私は、取り返しのつかないことをしたかもしれなかったんだ。
事故にならなかったのは運が良かっただけ。

「……晴がだめなことって思うならだめなんじゃない?」
「……」
「それは誰かが決めることじゃないよ」

隣に座ってくれた大河は、私を優しく見つめてそう言葉をかけた。
すぐに走ってきてくれるこの人はやっぱりIMPACTorsの保健室で、彼氏で、時には厳しい言葉もくれる友達だ。

「俺たちさ、お互いの気持ちとか悩みとか、全部共有して共感して決断するような子供じゃない。もう大人だから自分で決めるべきだし、決めたなら自分に嘘吐かずに責任取るべきだよ」
「…うん」
「でも俺は晴のメンバーだし同期だし友達だから、晴が決めたことは尊重する」
「…うん、ありがとう」
「蓋をするってどういうこと?」
「……」
「……」
「……」
「言いたくないなら聞かないけど、言って楽になることもあると思うよ?」
「……」
「…基となんかあった?」
「……」
「皆、なんかあったんだろうなって思って心配してる」
「……喧嘩してる、と、思う」
「思う?」
「喧嘩って言えるのか分からないけど、その、ちょっと距離ができてて」
「うん」
「なんて言っていいのか分からない。俊介の気持ちは分かってて、痛いくらい分かって、でも、私、……自分の気持ちが分からないの」
「……」
「すごく真剣に考えたいのに今そこまで余裕がなくて、虎者と気持ちの整理、両方やろうとすると爆発してどっちもできなくなりそうで怖い。怖くて、結局もう今日爆発しちゃったのかもしれない」
「だから蓋をしたいの?」
「……」
「自分の気持ちに蓋をしたい?」
「……うん、しばらく考えたくない」
「うん、晴がそう決めたならそれでいいと思うよ。俺たちはプロで、プロでありたくて、IMPACTorsが勝つためにはそうすべき時もあると思う。基となにが原因で喧嘩してるのか知らないし探ったりしない。それは2人の問題だから。俺たちは首を突っ込まない」

大きく息を吸って、大きく吐いた。
私が自分に言い聞かせる間、大河はずっと隣にいてくれた。
何も言わずに、静かに、ただそこにいてくれた。
今、この瞬間に蓋をしよう。
俊介から向けられてる『好き』も、私が言えない『好き』も、2人の間でずーっと大切にしてきた“特別”も。
全部、一つ残らず全部、蓋をしよう。
考えない。
仕事に影響を与えてしまうくらいなら考えない。
蓋をして、鍵をかけて、大切に仕舞おう。
いつか必ず開けるから。
いつか絶対向き合うから。
だから今は、なにも考えたくない。






『え!?横原も帰んの!?』って椿くんの声に振り返ったら、よこぴーも楽屋を出るところだった。
嘘でしょ、よこぴーがこんなに早く帰るなんて珍しい。
いっつも楽屋で喋ってるかずや兄たちの楽屋で遊んでるのに。
グループの中でも秒で帰る俺と同じタイミングで出るなんて、これが初めてかもしれない。

「よこぴー今日なんか用事あるの?」
「んー、ちょっと」
「ホテル戻る?一緒の車で送ってもらおうか」
「タクシー呼ぶからいいよ。俺買い物行くから」
「え、いいな!俺も行こうかな!」
「いいよ、来なくて」
「えー、行きたい!どこ行く、っ痛!」

前をスタスタ歩いてたよこぴーが急に止まるからぶつかっちゃったよ。
さっきまで早歩きだったのになんで?
背中越しに前を見たら、屋上へ続く扉から基くんが戻ってきたところだった。
あれ、なんで屋上?
今屋上にはうめめと大河くんがいるはずじゃ。

「もってぃ、梅田大丈夫そう?」
「うん、大丈夫みたい。がちゃんが話してくれてる」
「もってぃは?話したの?」
「…俺はしてないけど」
「そう?じゃああとで梅田に『メシ食わずにホテル戻ってこい』って言っといて」
「いいけど、なんで?」
「メシ、俺と奏で用意するわ」
「え、俺!?」
「お前、一緒に行きたいって言ったじゃん」
「言ったけど、」
「じゃ、また明日な」
「ちょ、よこぴー!?ごめん基くん!また明日!」

来なくていいって言ったのはよこぴーなのにどういうこと!?
てか買い物ってうめめのごはんだったの!?
それならそうって言ってくれたらよかったのに!
ぽかんってした基くんを置いて南座を出ていくよこぴーを慌てて追いかける。
裏で待っててくれたタクシーに乗って指示したのは近くのラーメン屋さんみたいだ。
ラーメン、美味しいよね。
うめめの大好物だ。
このご時世だからテイクアウトできる。
出前では取れない、知る人ぞ知る地元の名店ってことをよこぴーが教えてくれた。
そんないいお店、いつのまに調べたの?
京都の街灯の明かりがよこぴーの横顔を照らしてる。
いつもより数倍かっこよく見えるのはなんでだろう。
その理由がなんとなくわかってしまった気がした。

「うめめ、お腹空いてるかな」
「空いてなくてもラーメン買ってったら食べるっしょ。てか食べてない梅田とか梅田じゃないし」
「心配なんだ」
「人並には?あんな厳しく怒られるのは珍しいし、自分が悪かったって自覚してるだろうからきついと思うよ」
「大河くんが助けてくれるかも」
「だろうね。がちゃんはそういうの上手いから。でもお腹は空くから、」
「よこぴー」
「ん?」
「うめめのこと好きなんだね」

窓の外を見てた視線が、くるって俺の方を見た。
マスクして眼鏡かけてても見逃さない一瞬の動揺。
好きなの?って聞いたら逃げられたかもしれないけど、そんなことさせない。
大事にしてるんだろうなって思う瞬間は何度もあった。
愛しく思ってるんだなって思った瞬間はもっとあった。
グループ結成前から少しだけ距離があったと思ってた2人が仲良くなっていくことが俺は嬉しかったけど、そこにはとどまらない何かを感じることもいっぱいあって。
グループができてほぼ毎日を一緒に過ごしてる。
同じ楽屋になることも多いし、一緒に行動することも多い。
だからよこぴーの性格も分かってる。
昼夜公演を終えて、あんな後味の悪い叱責を見た後、明日も朝から公演があるこの状況で、わざわざメンバーのためにごはんを買いに行くような人じゃない。
よこぴーは、好きな人が幸せそうにごはん食べてるのを見ていたい人なんだよ。
そんな人だってこと、俺は知ってるよ。

「……だとしたら止めろよ」
「なんで?」
「グループ内恋愛は禁止でしょ?」
「影山くんはそんなこと言ってない。惚れんなよとは言ってたけど、その時にもう惚れてたら無理な話だよね」
「……」
「誰にも言わないし、メンバーを混乱させるようなことはしないよ。だからそんな睨まないで」
「じゃあ何も言うなって。せめて嘘吐く準備くらいさせろ。剛速球でストレート投げすぎなんだよ」
「っ、…よこぴ、」
「はいもう準備できた。俺は梅田のこと好きじゃない。人並に心配して、人並に大事に思ってるだけ。奏と同じ。メンバーだから心配してるだけ」
「…そう」
「まあ、でも……」
「ん?」
「……晴が美味しいメシ食って幸せそうに笑ってたら、他のことなんてどうでもいいと思うよ」
「……」
「だからラーメン買って早くホテル戻ろうぜ」

そう願う気持ち、なんて言うか知ってる?
よこぴー、もう自分で知ってるんでしょ?
知ってるし自覚してるけど、言葉にしたくないだけでしょ?
それ、『好き』って言うんだよ。




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